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計算通りに走ることは、なかなかできない。
なにかの節目の距離を刻むときには、日常とは少し異なる風景の中にクルマを置いて、ちょっとでもかっこよい写真を撮ってみたいと思う。
だから、37万kmを越えるときには、その景色をねらって距離計算をやった。
月までの距離が4桁台に移行されるというタイミングは、実は計算はされていた。先週末の風越山系ツーリングの帰路をわざと大回りして、中央道を途中で降りて八ヶ岳と浅間山を経由した。
138kmほど、足りなかった。
月曜日はSOHOとなっていたため、らすかるを走らせることはほとんどなく、残りの距離は火曜日の通勤途上に刻みそうな気配となった。
幸か不幸か、オフィスに到着してもなお、オドメータは少しだけ、自由に走れる余地を残してくれた。
そうだ。昼食をあそこに食べに行こう。
一定のマナーの範疇で、目抜き通りに路上駐車できる、実験的な街。延々と停めておくことはできないが、この試みはとても好きだ。
山間の林道でも、海岸線でも、エスクードは景色にとけ込む。それは街かどでも同じことだ。イレギュラーな計算ミスが、拾い物に変わることもある。
月への到達まで、あと10週間というところへやってきた。残りの1万kmを、この街かどから走り出す。
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