つくばーど in 新治
霧の中に佇む愛車たち
 パソコン通信をしながら「みんなで外で遊ぼうよ」という提案が出てきたのは、ごく自然な展開でした。それは、同じクルマに乗っているという仲間意識からの始まりでしたが、集まってみればなにか出来るだろうと、あとのことは考えない、きわめて行き当たりばったりな企画でした。
 それが「つくばーど」の成り立ちです。
 第一回目は、前夜から雨の降る新治村中央青年の家で、全天候型とはほとんど名ばかりの(失礼)、屋根付きバーベキューです。
 前日、長野と秩父の林道を徘徊して、これが近所ならまだしも、浜松市からやって来るという(どこのバカだそいつはと、初めは真面目に思ったね)参加者を迎えるには、あまりにもひどい天気でしたが、そんなに遠くから来てくれるのに、中止はもっと酷な選択だろうと、「うりゃっ」とばかりに実行したのです。
ローダ、と当時は名乗っていたシン君 幹事 奥方たち 宴会の準備中
笑談  梅雨時の新治村に集まった面々は、たぶん、大多数が初めて出逢う人たちでした。誰が何を出来るのか、それすらも何も分かっていない手探りの不安は、ほら「いやあ、なんとかなるでしょう」の脳天気な一言で、すぐに忘れ去られるわけです。
 そうしていつの間にか、和気藹々とした雰囲気が漂い、メシもおかずも三倍旨くなっていきます。
雨にもメゲず
クルマ談義に花が咲く 希少車たち ジムニー1300 勢揃いしたエスクード

雨は、ついに1日やむことはありませんでした。それでも、誰が帰るわけでもなく、お互いの、同じはずのクルマを眺めたりいじったり。屋根なんかどうでも良くなってしまいます。
「今度は河原で遊ぼう」
「林道にツーリングにも行こうよ」「また焼き肉大会もしたいね」
 すっかり、野外遊びの仲間です。
 1900年代最後の夏の幕開けでした。