季節前の海でもにぎやかだ
海水浴に連れて行ったことのない父親の言い訳 ’05

 「海に行きたいでーす」
 「ねー海に行こうよー」

 などと言い出すのが4月の下旬。娘らにはときどき海へ行きたがる習性があるものの、季節にはまったく頓着しません。波打ち際で遊ぶのなら、天気が良ければいつだっていいのです。
 茨城の海へ行くなら、午後2時以降の日ざしの頃が良い。背中にある太陽の光が海に差し込むから、海の色がきれいに見える。水平線まで雲ひとつ無い、というコンディションはできすぎですが、砂浜から外洋を眺める景色が、ダイナミックでもあり静かでもある。
 静かでないのはこの景色に大喜びの娘らで、さっそく靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、ジーパンの裾をぐりぐりとまくって、駈け出していきます。暖流が流れているとはいっても、そこは程度問題の季節前の波打ち際。海水は決して温かくはありませんが、そんなことはおかまいなしです。

 「波に立ち向かえーっ」
 「足持っていかれちゃうよー」

 
ま、好きなだけ遊んでっておくれ。とーちゃんは小一時間、昼寝をするから(実際は監視役で寝てらんないですけどね)