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大阪に嫁ぐBlackcat U-taさんを見送ったのは、秋のみなとみらいだった。地元のじゅんきちさんと3人で遅い昼食をとりながら、しばらく318tiも見納めだねと門出をお祝いした。
そのU-taさんが仕事で上京してくるよと、じゅんきちさんからの着信があり、羽田へ向かう。
再会といっても、2か月前の横浜以来。懐かしいというよりも、いつもの雰囲気と同じまま。変わったことと言えば、クールヴィズがウォームヴィズにシフトし、幾分厚着になったことと、そっと見守っていた婚約者がご主人となり、彼女の苗字が新しくなったこと。
「どう、旦那は元気にしている?」
という、彼の呼び方も。
だから自然に、近況報告の後のクルマ談義は手短で、家庭で作る料理の話や、カロリーコントロールの手練手管。
「豆腐はたくさん食べるのよー」
「えー、食べ過ぎると痛風になるって」
「そうだよ、ついでに言うと、ほうれん草も食い過ぎると痛風コースだぜ」
「それは知らなかったわ。それより、ちゃんと睡眠とってます?」
ひとしきり対話が弾んで気が付いてみれば、出発ロビーの人影はまばらになっていた。
変わっていない? そんなことはない。
彼女は
「自分の場所が、懐かしい場所に変わっていく。離れてみて初めてわかるのね」
そう、つぶやく。僕も、近くにいてわからなかったことかもしれない。仲間、盟友とか、そんな“言葉ではない”トモダチの絆。
でも、それこそが時間と距離を隔ててもなお、結びついていく縁だと思う。
今度会うときには、白い流れ星のご主人と一緒に、熱いところを見せに来て欲しい。
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