苺狩りに出かける 
 嵐田にも師匠が何人かいる。
 物書きと密教と超古代史と怪しいもの全般の師匠である、赤まんと某とは、気がつけばもう30年近くの付き合いになっている。
 彼等ご夫妻も、エスクード(奥方の所有)を長く乗っており、最初は89年式のテンロクハードトップ・ゴールドウインで、97年にカタログモデル2000ccの直4ハードトップにスイッチされた。
 ちょうど嵐田がテンロクハードトップのヘリーハンセンに乗っている頃、ゴールドウインが活躍し、嵐田がV6に乗り換えた少し後に、現在のハードトップにと、エスクード歴でも長い付き合いになっている。
 我が家のすとらいくらすかるのようないじり方はしていないが、共通項は「FOOTMARKS」のシンボルロゴをつけていること。それが、つくばーどの原典でもある。
 毎年、ゴールデンウイークの前に、奥方のご実家で行われる苺狩りに誘っていただいている。
 彼等は仲間達と学園都市からショートツーリングでやって来るのだが、奥方のご実家は、つくばーど基地とは隣町で10分程度の距離にあり、現地で合流する。
 時期的に、苺は市場に出荷されたあとだが、奥方のお兄さんが毎年、この苺狩りのために専用とも言えるハウスを何棟か確保してくれている。貸し切りの苺狩りだ。
 とりたての苺は、現地でお茶をいただきながら食べたいだけ食べてしまうので、帰宅して持ち帰った分は、ジャムづくりに活用され、二度楽しい時間を過ごすことが出来る。すりつぶした苺の味を調えながらことことと煮込んでいくと、甘酸っぱい香りが広がりはじめ、またお腹が空くのである。
 帰る途中に買ってきたおいしいパンに、できたてのジャムを塗りつけてかじりつくのが、至福の時間。