敗北を喫した轟轟戦隊は、呆然と跪くことしかできなかった。
 まさに笑えない状況であった。
 笑いを盗るとは、相手を笑い転げさせるだけではなかったのだ。
 そこへ、地上から小さな声が聞こえてきた。



 「まあまあ、たまにはそういうこともあるよ」
 眼下に小さな、というよりも、かなりまともな大きさの羅須軽小僧が立っていた。さきほどの魔神の正体なのか、別の小僧なのかはわからない。
 「今日のところは、これを持って帰りなよ。でも、もうここへ来ちゃダメだよ」
 小僧は一匹の、見事な大きさの河豚をくれた。


 こうして、ある日の轟轟戦隊のタスクは失敗に終わった。
 20万7000食分の世界的に有名なアレが、その後どうなったのかは定かではない。
 小さな小僧がくれた河豚の意味も、未だ解き明かされていない。
 サージェス財団は、この記録の一切を抹消したという・・・



くれぐれも誤解の無きよう重ねてお断りしておきますが、この物語はフィクションです。
フィクションですからねっ