「お母さんの実家と連絡が取れません」
 
「お年始に出かけちゃったんですかねー」

 れいんさんの実家へ年始の挨拶に出かける途上、どうも先方も不在らしいことが判明。それじゃあ少し時間を調整しようと、ちょっと足を伸ばして筑波山へ。日ごろは近傍の林道という林道を走り回っていますが、ロープウェイやケーブルカーに乗る機会はほとんど作っていなかったこともあり、久しぶりに山頂銀座へ上ってみることにしました。
 女体山と男体山の鞍部に開けた山頂銀座には、喫茶・食堂を兼ねたコマ展望台が、それこそ僕の生まれた頃から存在していて、席に座っているだけで、展望フロア自体が回転して360度のパノラマを見せてくれます。
 ただそれだけの景色を見ておきたくてやってきたわけですが、家人一同、状況を楽しんでくれるところはひそかに泣けてきます。
 ケーブルカーの終発までいようかと思ったものの、人出が多くて臨時便を増発しているほど。乗り遅れないよう一時間程度の滞在で下山し、筑波山神社へ参拝。
 霙が代表しておみくじを引くと大吉。転居はすぐせよ、仕事は前向きにて成就、家内は安泰だと。うーん、正月サービス仕様なのか? それでも幸先のよいメッセージに気分は晴れます。
 そういえば、最近知ったのですが、我々の世代では筑波山の標高は876mというのが常識で、今でも三角点はその数字を刻んでいますが、近年レーザー測量やGISなどを使って測定したところ、877mが正しい標高だったそうです。何にしても、得した気になれるのはいいことだね。