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地元のお祭りに出品要請されているねぶた作りの2年目を迎える霙は、姉の卒業後は美術部の後輩から、部長に昇格。部員それぞれのアイデアを一つの図柄に取りまとめる役目を担った。
昨年は自ら提案した図案を、担当として手掛けていたが、ことしは一歩下がって全体を見なくてはならなかった。
参加者が少し減ったためか、本来は扇の片面を一つの学校が手掛けるのだが、霙たちの美術部には、両面とも制作してほしいとの依頼があり、部長としても責任感がちょっとだけ重くなったようだ。
図柄のまとまりは、昨年の方が絵としてレベルが高かったが、行燈として眺めると、色彩などのまとまりはよく仕上がっていた。
一方、ことし中学校を卒業し美術部OGとなった姉の霰は、進学した高校の選択科目として美術を専攻しており、緑化推進ポスターを描くこととなっていた。
図案は単純なスケッチ、規模も小さいが、技法については今までとは異なるタッチで描いてみると、地道にトライしていた。団体戦に比べて自由な発想と思い通りの描き方を一人で考え、仕上げる。それもまた勉強。 |
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