筍を料理する
豚肉とエリンギとセロリで炒めて卵とじ
 つくばーど基地の裏手にある竹林から、筍を掘り出します。
 これはある意味自然との戦いで、放置しておくと雨後でもないのににょきにょきと生えてきて、あっというまに竹やぶの侵食が始まるのです。現在の裏の畑は、約20年をかけて竹やぶと格闘し、藪を後退させてなんとか林の体裁に仕上げ、その維持管理が人知れず続いているのでした。
 そんなわけで、この季節は食卓に筍の炊き込みご飯や煮付け、浸し物がよく出てきます。
 「少し変わったものを作ってみる」
 という霙の提案で、この日は筍掘りのあとにスーパーマーケットに買出しへ。彼女はエリンギとセロリ、豚肉と卵を買い求めます。この間、掘り出した筍は、霰が剥き実をしてざっくりと包丁を入れ、灰汁抜きがてら水につけています。
 
「おいしくできたら拍手ねー
 さくさくと食材を切り分け、オリーブオイルを引いたフライパンに、順番に放り込んで炒め物をはじめますが、レシピとして考えられていたのはどうもここまでらしく、炒め加減は適当、塩コショウしょうゆにみりんあたりはなんとなく目分量。漠然と火が通ったことを確かめると、溶き卵でとじてなんとなく盛り付けたら出来上がってしまうという、それは肉野菜炒めの変則版ではないのか?
 まあしかし食えたか食えなかったかといえば、セロリの歯ごたえが異質だったことを除けば、筍とエリンギはコンビネーションとしていけるようです。とりあえず味見をして拍手。遅い昼ごはんとなりました。