2024年8月25日、オンロードのみの長距離試走を行う。長距離と言っても行って帰ってきて250キロ程度だが。

 霙のフィガロ修理で彼女にコンバートされていたため、長いこと自ら運転する機会が無かった。
 これまで走らせたのも近場のみだった。それでは、と北関東道を使って高速主体の遠出をしてみる。目的地は高崎市のパスタ店。
 霙の運行によって積算走行距離が1000キロ伸びていた。後日エンジンオイルの交換をと思ったら「やってあります」と気の利いた返答だった。
 27年目にして125000キロの個体だが、比較するクルマがあれなので、個人的な感想は新車同然の静かなエンジンということから始まる。買い付けた当初はひ弱な感じがしていたのだがアクセルを踏んでみればエアコンでコンプレッサーが動いていようともぐいぐいと加速する。
 ただ、ペダルの踏み具合がBLUEらすかるといくらか異なり、そこに不慣れな違和感がある。シートの座面もへたっていないので視点が高く感じられる。だからと言って疲れないシートではない。1600ショートの純正よりはずいぶんましだが、シートバックのホールド性も低く座面も落ち着かない軟らかさだ。ちなみに純正である。
 エアコンがきちんと利くのは当然のことながら、実に有難い。しかもブロワーファンが最大風速でもうるさくない。このあたりも新車に近い性能が維持されている。
 足回りはKYBが入っていたはずだが好みの減衰力ではない。タイヤサイズもBLUEらすかるより小さめなことから、高速走行でのギャップ越えはいなしきれていない。ステアリングは純正サイズに戻されたのでメーター類の視認性は良くなったかもしれない。
 センターコンソールとメータークラスタの縁ががマットブラックに塗装されている。本来TD61Wには木目調シールが施されているが、そのチープさを前ユーザーが嫌ったのだろう。これは良いセンスだと思う。
 チープと言えば、90年代にちょっと流行ったドアミラーバイザーを取りつけた。チープ極まりないところが気に入っているのだ。今でも流通しているとは思わなかった。量販店には並んでいない。
 ナビとラジオは使い方が分からない。まあいいや。
 北関東道はおしなべて平坦地を走る。登坂能力、トルク特性などは常磐道の北側を使った方が検証しやすいがそれはまた次の機会に試す。
 初代はエンジン形式、排気量ごとにいろいろな性格を備える。V6の2500を扱うと、これより優れた初代は無いと言えるのだが、逆に直4で1600のコンバーチブルが、軽さも含めて走らせるのが楽しいという実感も教えてくれる。