史上最少 というより一騎打ち
走り出せば白熱のポイント争い
 【出走者】
 sugiさん親子 エスクード2.7XS
 青影さん エスクードТA52W
 【オフィシャル】
 TA01Wさんご夫妻 エスクード2.0XG
 雷蔵 エスクードТD61W
 
 震災以降、なんとなく暮らしのリズムが変わったことに薄々気づいていながらも、それを受け止めることもあれば、うっちゃることもある。息抜きと遊びの時間は、もちろん後者だと思っていたが、参加台数2台という現実を突きつけられると、世の中が変わりゆくことを避けて通れないと思い知らされる。
 14回めともなれば、飽きも来る。しかしそれを言ったらコーディネーターにあわせる顔がない。開催予定地が被災したり、開催時期でもめたりの末に、それでもなんとか実行できたことと、果敢に参加してくれた面々に、何をさておき感謝しなくてはならない。
 雨上がりの那珂川流域は、一気に夏日のような快晴に転じた。絶好のツーリング日和だ。
 前半戦は那須与一にはじまり、松尾芭蕉の足跡を追いかけるステージ。今回はこんなルートが組まれた。芭蕉の句碑を探し出すだけですでに汗だく。やれやれとタスクをこなして那珂川沿いの風にクールダウンしてもらっていると、うっかりと鳥居を見逃してしまう。
 ここまでで、意外にも全員迷走を始める。決め手は那珂川のどの橋を渡るかだった。不幸にして震災で損壊・通行止めとなった橋が、平時ならありえない迷宮を作り出していた。
 ここで再び汗まみれ。なんとかこれを見つけ出して高台に上がると、当日設営で参加者には知らされていなかった宝探しタスクが待ち受ける。
 どれだけ汗をかかせる気なのかという、コーディネーターの企てに挑むsugiさん親子。やや遅れて青影さんも加わり、宝はすべて回収される。
 後半戦は時間との闘い。昼食の罠にはまり、思いのほか出走が遅れる。河川敷のフリーゾーンでクロカンタスクも用意されていたが、現地が豪雨で埋まってしまったためにキャンセルとなり、一同先を急ぐ。滝にたどり着くころには満腹感で思考能力も低下するが、残りのCPがまだまだある。
 一騎打ちともなると、CPをとばして着順勝負というわけにはいかない。すべてクリアしてこそ点差が拮抗するからだ。結果は回答の正確さを審査し減点査定となる。
 優勝は青影さん。ちょっとした回答のニュアンスの違いを、sugiさん親子は指摘されてしまった。が、問題の出し方にも改善の余地はあった。
 約70キロのルートは、走ってみると再発見の連続。いつもは東北と関東をつなぐ裏道ルートなのだが、じっくりと観光しても面白いところだ。