【出走者】
 TA01Wさんご夫妻 エスクード2.0XG
 風花さん エスクードノマド・ゴールドウイン
 コムロさん エスクード・クロスアドベンチャー


 今回のルートはこんな感じ。一見粗雑なようで、実は一千二百万分の1スケールの太陽系内惑星軌道を巡るという仕掛けがあります。
 が、始めにそれを言っちゃうと謎解きの面白みがないし、伏せておくと大味レイドになりかねないという、問題作りにはけっこう苦心があったことが前置き。

 しかし今回、最多優勝者と地元出身という出走者。どうも最初からゴール地点が解析されている雰囲気で、CP立ち寄りはタスクで得られる得点のためなのよと言わんばかりの笑顔であります。
 オフィシャルはたった1人なので、1個目のCPはあきらめ2個目から待機しようと思えば、すでにコムロさんが1個目を後回しにして到着しているし、その写真を撮っているうちに残る2台も次々とやって来る。
 これはいかんと、3個目に先回りすれば現地は現地でクイズラリーやら展示のイベントが盛大に開かれていて、その日は2000人の人出だとか。

 「やあ雷蔵さん、クイズラリーやった?」
 「こんちは雷蔵さん、企画展見ていってよ」
 「あら雷蔵さん仙台から来てくれたの!」

 やばいっ、どこへ行っても声をかけられこっちのレイド進行が滞ってしまう。しかも、3個目のCPは午後1時に指定集合と言ってしまった。まだ11時、この場から逃げられない状態は、つまり一人だけ昼飯を食いに行けないということに・・・
 CP3混雑ピークという同報配信メールを送ってしまったから、しばらく誰も来ない。
 オフィシャルぐだぐだなのです。

 「ところで雷蔵さん、その手に持ってるシートってうちのクイズラリーの回答書じゃないよね」

 あーそうだよ、こっちもこっちで似たようなことやってんのよ。ついでに言えばここの地球儀がゴールを解析するキーなんだよっ

 などと、異様に沢山いる知人とやり取りをしていたら、最終CPでパネルを見なければ解答できない問題を先に片づけに行った風花さんから

 「スペースドーム、改修工事で休館してるーっ」

 という恐ろしい連絡が入る。ななな、何だとーっ、と慌ててその旨を全員に伝えるが、コムロさんも間に合わずにCP4に行ってしまう。やむなくCP4は全員に加点することに。 
  
 
 
 
 しかし、この時間で4つのうち3つのCPが攻略され、4つ目がキャンセルとなると、もうあとはゴールしかないうえ、ゴール指定時刻の締め切りまで3時間もあるではないか。
 今回、初参加の人がいるかもしれないと距離を短縮しCPの数も従来の半分以下としたことが、裏目に出てしまいました。

 そこはまあ、そういうこともあるだろうよと、事前解析のできない最終問題をペーパー宿題として出題。一千二百万分の1のスケールで太陽と木星から冥王星までの各惑星の距離を算出し、問題用紙に書かれている日本国内の地名を割り当てよという出題で切り抜け、ゴール地点を変更。
 オフィシャルは大急ぎで指定した喫茶店に駆けつけ、

 「すいませんっ、いまから40分後に5名!」

 と席をとって、混雑してはいないにせよ6人テーブルで1人だけという周囲の視線を浴びながら待機するのでした。

  着順はTA01Wさんご夫妻、風花さん、コムロさんの純でしたが、CP問題でTA01Wさんご夫妻に1問ミスがあり、3位に後退。残る2人は追加問題を採点しても同点。
 これはもう指相撲かじゃんけんしか方法が無いので一発勝負の最初はグー。するとコムロさんの戦略で風花さんは2度目にチョキを出し、グーのままのコムロさんが初優勝を遂げるのでした。
 そんなわけで最下段の左が優勝賞品の「三十億分の1スケールの地球と月と火星」。同右が・・・本来のゴールであった、一千二百万分の1の太陽(筑波山)から火星の位置関係にある焼き肉屋ですが、それがどこかは各々食いに出かけてみてください。