ふもふもさん日記 002
 ひなたぼっこ

 構成 嵐田みぞれ
「やあ、ミックスドキャッツ。天気がいいからお花見に行こうよ」

「ふもものセピアくん、それなら池のほとりの桜が満開だよ」

「じゃあそこへ行って、ランチ食べながらひなたぼっこしよう」


「桜って小さな花なのに、満開になると、わたあめみたいにふくらんで見えるねえ」

「これを全部食べたらおなかこわしちゃうよ」

「でもひとつかふたつ、お茶に浮かべて飲んだらいい香りがするかもしれないよ」

「それは桜茶だよ。塩漬けにしてあるのを入れるんだ」

「じゃあしょっぱいんだね。わたあめとは全然ちがうなあ」

「僕も桜もちの方が好きだなあ」

「それじゃあこんどは、桜もちに見えるような木を探しに行こう」

「それはいいね。北の方に行けば咲いているかもしれないよ」

「楽しみだね。あした出かけてみよう」

 「つまり花より団子なやつらなんですね?」
 
「だって、おいしいことは最高ですからー」