萌えよ(笑)剣
たぶん元の作品は読んでいない

構成 嵐田あられ
 修学旅行で自由行動。そのプランは班で作って提出します。
 時間を有効に使わねばなりませんから、行き先は絞り込んで、壬生寺、八木低、旧前川低、料亭の角屋などを選択して、古い町並みやお屋敷の様子を見学しようという計画を立てました。
 現地の移動は、学校指定のタクシーを使うのですが、それほど離れた場所ではありません。運転手さんはガイドもやってくれます。

 「君たちのコースって、なんだか渋いねえ」

 着物と丹後ちりめんの卸売り問屋、壬生の里工房にも立ち寄りました。ここではNPO法人が町おこし活動を繰り広げていて、グッズの販売や着物、羽織、小物などの貸し出しをしてくれます。
 班のみんなで意気投合、昔の京都の雰囲気を体験するために、おそろいの衣装を借りました。男物の着物を着るのは初めてなので、さまになっているのかいないのかはわかりませんが、羽織をまとって刀をさすと、なんとなく背筋が伸びていきます。みんなで着ちゃえば怖くないで、このまま壬生寺参拝。一時間で返却しなくてはなりませんが、はちまきは記念に持ち帰れます。
 うんうん、楽しかったよ。

 「まったく、これは歴女というよりただのコスプレじゃないのか?」
 
「ちゃんと歴史的建築物も見学してきましたから!」