スイーツ・デコを作ってみる
いくらかブラックなテイストで
構成 嵐田みぞれ
 
 文化祭の演出のひとつで、美術部はスイーツ・デコレーションを作成することになりました。季節がちょうどハロウイン、かぼちゃの入れ物にスイーツを盛り付ける形で、トマトクリームのスープ、ギザギザ板チョコの盛り合わせ、イチゴと生クリームのケーキを考えています。
 入れ物だけはくりぬく自信がないので、ホームセンターでスチロールかぼちゃを買ってきて、あとは家にある廃材や余りものの粘土に着色して、イチゴやチョコレートを作ります。
 生クリームも軽量粘土を練って、料理用の搾り出しからくるくると巻いていくと、なかなか本物みたいに出来上がります。
 ハロウインだから、少々ブラックユーモアなトッピングにしようと、サソリやコブラの食玩も用意しましたが、載せてみるとあまりにも生々しいので却下。コウモリくらいならまあいいかなとやってみたら、これは受けました。
 写真を撮ったときには、まだイチゴと生クリーム盛り合わせは完成していません。かぼちゃにジャック・オー・ランタンの顔を彫るかどうか迷いましたが、そこまで凝らなくてもハロウインっぽい色合いになっているから、これを学校で展示します。
 「食ってもいい?」
 
「食べられませんっ!」