CBA−TDA4W
2.4XG
 マイナーチェンジで登場した2.4XGは、直4ならではの瞬発力を蓄えつつ、2型まで存在したV6エンジン2.7を搭載したXS並みのパワー・トルク感を持つに至った。数字の域では他社SUVに追いついたと見なされるが、オールラウンドな走行性能は随一と言っていいだろう。
 カタログモデルのXGが、225/65R17インチのタイヤ・ホイールを履いているのは、3.2XSの18インチに差別化されたということではなく、このグレードでのベストマッチを踏襲したものだと思われる。
 XGを単純に18インチ化すると、3.2XSのタイヤ・ホイールサイズが流用できるが、ごつごつした乗り味に変わってしまう。一方、スタンダードなXGの乗り心地には2.7XSの感覚が残されている。1.6tクラスに重量も上がっていることから、フロントサスペンションは、2.7XSの設定に近いのではないか? これに対して3.2XSは、18インチ(ならびに60扁平)化への対応として、バネレートを変更しているだろう。いずれも想像として記しているが、XGにインチアップを施す場合は、このことに考慮し、足まわりも調整する必要がありそうだ。
 また、フロント・ロアアームのブッシュ、リア側のブッシュも同様に、3.2XS用のものに変更した方が良いと思われる。特にXGではH/T系のタイヤだが、XSにはスポーツ系のタイヤが使われている。これだけでも乗り味は異なるわけだから、17インチ設定の足まわりに、そのまま18インチを持ってきたヘリーハンセン・リミテッドは、乗りごごちが硬めだ。タイヤ銘柄の選択も、インチアップには考慮しなくてはならない。
 双方を乗り比べると、カタログモデルのXGは、2.0時代のそれと比較して、実にしなやかな(悪く言えば万人向けだが)足まわりとなっている。
試乗はスズキ自販茨城 石岡営業所さんにご協力いただきました。