TD01W SnowWhite Goldwin 
 かつてはお母さんが乗っていたゴールドウインだという。
 その頃、つまり、エスクードがデビューした頃、しげっちくんは小学生。
 なんだかとんでもないジェネレーションギャップを感じてしまった。
 「いやー、でも最初にこれに乗ったということが、いろいろな人と出会うきっかけになっていきました」
 それが幸か不幸かは、時間を隔てて見直してみないと、出逢わせた側の責任を解析できないのだが、ジェネレーションギャップなどはどこへやら。しげっちくんは思慮深く、ずっと大人の考えを抱いた学生であった。
 
 やりたいこと、進みたい道。それを話してくれる彼の望みは、日本のヘリー・ハンセンをめざすこと。いささか贅沢にも思えるが、決して背伸びをしているのではなく、埋もれた可能性を一歩ずつ踏みしめ、スタックすればその手で掘り起こす。
 ステップボードの第一歩めを、エスクードで走り出していたという偶然は、わずかな時間の共有を与えてくれることとなった。エスクードが別の車に変わっても、その共有できた時間を振り出しに、走りつないでいける。
 ノマドはしげっちくんから、彼の友人のいけっちくんに引き継がれた。それもまた、新しい楽しみとして見守っていけるつながりだ。