エスクード コンバーチブルを作る
ブラーゴ社 ビターラレーシングの改修
 イタリアのブラーゴ社からリリースされているエスクードのスケールミニカー(約43分の1)。ダイキャストものはこのビターラレーシング(色違いでビターラレイド)と、中国産のノンスケールTA11W(V6−2000ハードトップ)の2種類しか世に出なかった。
 多くの人は、このブラーゴ社のミニカーをディティールアップして楽しんできたが、静岡県在住のふたみさんは、幌車への改修を試みた。
 ふたみさんは2代目の1600cc5ドアに乗っているエスクードファン。工業製品の製作に携わっているノウハウで、金属加工を小さな領域で施工することが得意な人である。
 ビターラレーシングの製品版は、ハードトップモデルでありながら、屋根後部にサンルーフが付くなど、見た目に納得できない。屋根部分などいっそ撤去してしまった方がエスクードらしくなると、ドアラインに合わせてボディをカットし、屋根前部もピラー枠を残してくりぬいた。

 「そのままだと、コンバーチブルのピラーとは形が違ってしまいます。アルミ板を切り出してピラー部分を新造し、この部分を接着しながら、ハードトップのリアフェンダーにある窓枠モールドなどをパテ埋めして整形します」


 
加工したボディには、別のミニカーからドアミラーも移植してある。ピラー部分やミラーユニットは、ハンダづけで接着したそうだ。さらに下地処理をして、塗装を行うが、一番手間のかかった作業は、これらの加工に移る前段で、製品版の塗料をはぎ落とすこととだったようだ。また、車体色を何色で塗るかをしばらく検討し、メタリック系に挑戦しようと、インビエルノブルー・メタリック(JA71ジムニーや、エスクード・ヘリーハンセン89年モデルに使用された)を、カラーコードをもとにカー用品店で調合、専用スプレー缶を3本発注した。
 
 「塗装したボディを乾燥させている間に、シャーシの改造を進めました。ドアミラーを拝借したピックアップトラックのタイヤを流用して大径化するのですが、もう少しいたずらしたいと思い、前後ともリジッド構造にしちゃいました。ショックやコイルは付いていませんが、足まわりはジムニー並みに動きますよ」

 完成したボディとシャーシを接合し、約43分の1スケールのエスクード・コンバーチブルが誕生した。コンバーチブル(しかしそのほとんどがピックアップ化されている)スタイルのエスクード玩具は、電動ラジコンに数種類存在したが、ふたみさんの作品が、スケールとしては世界最小のものとなる。

 
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