第一回ESCOFF
南信から北信じへツーリング
 「全国規模のオフ会をやろう」
 それは新しいムーブメントなのである。
 もちろんこれまでも同じ趣旨のミーティングは数々開かれてきたが、それらはかつて存在したクラブのイベントか、個人が企画して主催するものだと解釈される。
 SNSオンラインコミュニケーションの中から生まれてきた今回の呼びかけは、それらとは違うのかといえば、実は何も変わっていないし、「集まることから始めたい」という趣旨自体、まったく同じだ。誤解してはならない。今まで開かれている幾多のミーティングも、全国規模で呼びかけられている。
 それでも手探りで事を始める意識の醸成は、手慣れた企画者が続けているイベントの安定感とは異なり、始まるまでのわくわくした気持ちを、主催者も参加者も味わうことが出来る。そこが一番の魅力なのだ。
 古いとか新しいとかを線引きすることはナンセンスだと思うが、これまで開かれてきたイベントへの、安定さゆえの敷居の高さや、開催場所の遠さといった、参加者側から見た意見や要望というものもある。旧来のイベントがそれらに取り組んでいないとは思わない。10年の昔と比べれば、敷居などはずいぶん下がっている。しかし課題というものは常に変化し、新しい解釈があがってくる。
 未解決の課題が、新しいアイデアや企画者によって砕かれてきたように、彼らもまた、それを引き継いでいくのだと思う。
 18台の歴代エスクードが集うシーンを、19台目のエスクードとして取材させてもらい、山梨から長野にかけての林道ツーリングに参加して感じた。誰もがやってみたいと思うことは、誰にでも実現できるんだよと、彼らはメッセージする。それがなにより頼もしい。コミュニティの輪は、そうやって大きくなっていけば良いのだから。
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