ESCLEVオリジナル トランスファーガードを製作

 【構  想】
 3代目エスクードを横から見ると、どうしても気になる点が2つある。
 車体中央部にあるメンバー(正式にはエンジンリアマウンチングメンバー)とトランスファーの張出し。
 初代に乗っていた時は、他車の張り出しを見て、「ちゃんと隠せよー」と思っていたのに、まさか自分の車が仲間になるとは・・・。車高を上げた自車でも、河原などで多々接触させている部分のため、何とかして保護したい。
 ついでを言うならば、あの張出した明らかに曲げに弱いメンバーを補強したい。まあこのメンバー、単純にミッション&トランスファーの置き場(あれば良いレベル)と思われる。
 市販品としては、ブレーキパットなどでお世話になっているモトレージさんから販売されているが、単に購入するのもつまらないので、自作で作製出来ないものか?

 【採  寸】
 車の下に入り込み、主要部位の寸法取りを行う。
 通り過ぎる人々からは、「何してるの?」って感じで見られているのが分かるが、気にしてもしかたない。

 【調  査】
採寸からある程度の構想図を作成し、板および組付けるため金具を探すため、某大規模ホームセンターに通いつめ、それなりに使えそうな市販品が売っていることが把握出来た。
 板は、鉄だと2mm以上、アルミだと3mm以上、ステンレスだと1.5mm以上は欲しいところ。しかし、ホームセンターで売っている鉄板は大型のため、使用出来ない。アルミ板とステンレス板はちょうど良いサイズが売っているため、ステンレス板に決定。板厚1.5mmが最低条件だが、自作のため加工することが困難と考え、試作品1号としては1.2mmを選定した。


 【作  製】
 耐錆性を考慮し、ステンレス板、ステー(金具)とボルトのすべてをステンレスに揃える。
が、埋め込みナットの市販品はM4までとなっており、ナットのみスチール製のM6サイズに妥協。冬の間に錆付かないかが心配・・・。
 まずはステーの穴を6mm→9mmと6mm→10mmに削り拡げる。ステンレスとはいえ、下穴が開いた状態では比較的安易に加工が可能。問題としては下穴の無いステンレス板にした穴を付け、徐々に広げていくとする。釘で打ち付けるも簡単に曲がってしまうため、小径のドリルにて下穴加工を行う。2/4個は簡単に 下穴が開き順調、残り2個は・・・ボルトが折れた!
ここから地獄が始まる。2個穴を開けるだけに2本折れ、3本刃飛びや先端不良に陥る。切削油をケチったのが運の尽きかもしれないが、ステンレス専用の6mmドリルが折れたことにはビックリ!ステンレス板は、加工をミスった場合、熱が入り更に強化されることがあるため、最悪穴が開かないこともあるらしい。この状態の1歩手前まで行っており、半無理やり力ずくで加工した次第。

 取付けは、メンバー側にナッターでナットを取付けた金具が2箇所、トランスファー側に1箇所となり、トランスファー側は緩衝材として市販の台形状のゴムを組付けて緩衝材として使用している。

 【今後の改善点】
 本来ならばメンバー前まで板を張出したいところだが、市販品のサイズでは難しく、トランスファー端部を基準にセットすると、メンバー側はその3/4ぐらいまでしか届かない。あとウンジュウmm大きければメンバー前部に曲げ形状を設けて、スキッド性を持たせることが出来る。取付金具に関しては、あと5mm詰めれればほぼメンバーに沿う状態となる。
 ボルトに関しては、削れた場合を考えるとレンチとドライバーが併用して使用出来るものが好ましいが、張出しが大きく、自爆してしまう可能性がある。今回は、ステンレスの丸皿ボルトを使用し、張出しがほとんどない状態としている。丸皿+キャップボルトの様なものが市販で販売されていれば文句がないのだが・・・。
 その後、メンバー下部の取り付けには、作業性や対強度の実験のためキャップボルトを使用している。
 仮にボルト頭が削れてしまった場合は、取付金具をごとガードが外してしまえる取付け方法としている。


 【考えられる問題点】
 昨年末に開催された忘年会(下館オフロードコース)にて、市販アンダーガード装着車のTD94Wのギア抜けが発生している。自車のTD54Wも一昨年に同様の事象に陥っている(その当時自作アンダーガードは装着していない)。
 抜ける原因として考えられるのは、4H-Lockや4H-Lo中に外力によって圧迫されたとこにより、
 @プロペラシャフト(3本中のどれかに)の回転軸がずれるため、過負荷と感知しキャンセル機能(ニュートラル)が働く。
 Aプロペラシャフト(ジョイント部)の長さが不足して回転が滞り、ギヤが半分抜けた状態となる=強制ニュートラルになる。
 のどちらかと考えられる。3型でペラシャフトをマイナーチェンジしているのはこの問題の解消?
 「プロペラシャフトのジョイントに振動伝達の少ないスライド可能式等速ジョイント」と考えると原因はAが大きくなるはず。3型で試してみたい・・・。


 【今  後】
 ESCLEVの掲示板や数名の3代目乗りの方に意見等のお願いをしています。
 反響が大きければ、ある販売店を経由して市販化もあるかもしれません。
 興味のある方は、当サイト掲示板の専用スレッドに記載をお願い致します。

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