90年代に樹立されているエスクードの走行最長不倒距離は約58万キロ。TD01Wが刻んでいる。
 だがこれは古参のエスクード乗りの中でも伝説に等しい。斯く言う筆者も、そのエスクードのメンテナンスを担当していたアリーナ店長から聞いたエピソードでしか知らず、実車を見ることは叶わなかった。
 それでも世の中は広い。誰かがどこかで、途方もない距離を走っているだろうと探し続けて出会ったのが、茨城県在住のItoさんと、TD51W。97年式のヘリーハンセン・リミテッドだ。

丈夫で長持ち・・・とは行かないが
 
 街づくりコンサルタントを仕事とするItoさんは、01Wノマドを20万キロ乗りながら、エスクードの頑丈さとコンパクトながら積載量も程よい使い勝手が気に入り、この51Wに乗り換えた。
 実家のある岩手県との往復や、仕事で全国各地を移動しながら、2012年の暮れに50万キロを突破した。
 「普段、アクセルはあまり煽らない運転です。高速道路以外ではスピードは出さないですね。私はマニュアルミッションのの車に乗っていた時期が長かったので、ATセレクタをドライブレンジに入れたまま信号待ちのようなことがあまり好きでく、ニュートラルにしていることが多いです。ドライブに入れたままだと走行しようとする力がかかているのにブレーキを踏むのが好きじゃないんです」
 このエスクードは直四2000ccのJ20A型エンジンを搭載した4速ATモデル。初代の到達点であり、このあとの後継モデルにとっては原点とも言える。
 「故障は、それらしき前兆を感じたら即座に整備に入れてきたので、ほとんど不調を出していません。それでも20万キロを越えたところでエンジンのオーバーホールは行いました。普段、気をつけていることはあまりありませんが、仕事をする上で途中で動かなくなるじゃ済まないので、ちょっとエンジン音がおかしいなど気になることがあるとメーカーさんにもっていきます」
 何がそこまでの愛着を抱かせるのか。
 「これに乗ったら、他に適当な車が見つからなくなったから」
 Itoさんは明快に語った。
 

The longest mileage that the escudo established is about 580,000 km.
TD01W recorded on the 90s.

The holder of the longest distance following this is Mr. Ito and TD51W.
It is the HellyHansen Limited of '97 models.

It broke through 500,000 km in December, 2012.

"An accelerator is operation seldom instigated. Speed is not gathered except a highway."

This escudo is a 4AT model which carries J20A type engine.
It is maturity of the first model and becomes the starting point for a succeeding model.

"When failure came and the sign was felt, it was immediately put into maintenance. Engine overhaul was performed in the over 200,000 km."

Mr. Ito told lucidly.

"When riding on this, the suitable car for others stopped finding."

   

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