Evolution 3代目エスクードの駆動系
We are deeply in the ESCUDO.

【センターデフ付きフルタイム4WD】

 初代、2代目と大きく異なるメカニズムのひとつとして駆動方式が挙げられます。賛否両論分かれる部分かと思いますが、2代続いたパートタイム4WDからフルタイム4WDへの進化。単純にトルク配分50:50ではなく、47:53の不等トルク配分(スズキ初)。しかも前後重量配分がほぼ50:50のFRベースなので、このスペックだけでも走りの良さは想像できます。
 まず、メリットとしてはオンロード及びオフロード関わらず、車両のオールラウンド性の向上が挙げられます。私のTD94Wはスズキスポーツのキットによって車高がUpしていますが、オンロードでの高速域の安定感はピカイチ。かといって直線番長というわけではなく、コーナリング時の車体の姿勢・挙動変化も安定しており、安心してアクセルを踏むことができます。
 これは、駆動方式のほかにエスクの重心位置にドライバーが乗っていることも起因しているかと思いますが、コーナーが楽しいです。結果としてリラックス状態での運転が可能なので、片道4〜5時間程度の長距離運転でも疲労感は最小限に抑えられます。
 私は雪道や林道(ダート系)においても、基本的には4H−Look・4L−Lookに切り替えることなく、ほとんどフルタイム状態で事足りてしまうので、3代目においての4H&4Lのロックモードはオフロード用というべきで、よほどの急勾配かコブや段差、あるいは深い泥や砂といった領域でないとお世話になることはないでしょう。
 エスクードの4WD基本性能を底上げしている装備として、トルク感応型カム式LSDがあります。大袈裟かもしれませんが、3代目の走りのすべてがここに集約されているといっても過言ではないかと思います。
 このLSDはセンターデフ内に組み込まれているため、目視での動作確認はできませんが、カタログ等の解説図をみると非常にコンパクトに仕上がっているのがわかります。また、電子制御に頼っていない部分でもあり、純粋にメカ的動作で制御しているので信頼性は折り紙つきでしょう。
 エンジン及び足回りと違って、駆動系はそうそうカスタマイズできるところではありません。純正状態でこのように非常に高いレベルでできている(新しい技術が最良とは限らない)エスクードを世に出してくれたスズキに感謝ですね。
 私の場合は、一般道路=4H(フルタイム)、林道(ダート系)=4H 但し、路面の荒れ方によっては4H−L雪道(除雪状態良)=4H 但し、路面の荒れ方によっては4H−L凍結路の急勾配(下り)=4L−L ※過去数回、経験あり(冷や汗ものでした)と、使いわけています。
 逆にデメリットとして、真っ先に挙げられるのは燃費になるでしょう。実際には、エスクードと直接比較できる国産車両は存在しないのですが、クラス的に比較される車両は皆FFベースの4WDなので、単純に燃費比較されては敵うわけがありません。
 私の場合で平均8.0Km/Lほどなので、排気量と駆動方式を考えると、とくに悪い数字ではないと思うんです。2.0XGやXEなどは、フルタイム4WDにも関わらず、三ツ星の低排出ガス車認定と平成22年度燃費基準達成車の認定を受けているわけですから、このへんはもっと評価してあげてもよいのでは・・・
 しかし、更なる商品力Upのためには燃費改善は避けては通れない道だと思いますので、今後のスズキさんに期待いたしましょう。
 【ESP】

 車両走行安定補助システムこと、ESP(Eiectronic Stability Program)は、Daimler Chrysler AGの商標登録。ABS機能に加え、状況に応じて必要な車輪にブレーキをかけ、エンジン出力も制御し車両の安定性を確保し横滑りを抑えます。
 また、ホイールスピンを抑えスムーズな発進と加速を可能にするといったデバイスです。
 ベースとなるブレーキ性能ですが、これがまた好印象。ABSも含め、配分の設定が絶妙なのだと思いますが、ちゃんと踏み込んだ分だけ効き、変な挙動もないので、自分の好みにピッタリです。
 パッドやシューなども、とくにアフター物にこだわる必要性がなかったので、先日の点検時に純正部品のまま交換しました。そのくらい、純正状態での出来がよいです。
 このブレーキ性能が土台としてあるわけですから、当然ESPの出来も悪くはありません。
 まず、スタビリティーコントロールのほうですが、横滑りを最小に抑えてくれます。作動音は驚くほど大きいですが、ステア修正に専念できるので楽ちんです。
 そこから更にアクセルを踏み込んでいっても、今度はトラクションコントロールが働き、エンジン出力を抑制しホイールスピンを最小にします。
 07〜08冬シーズンの下り坂ではずいぶんお世話になりましたよ。意図的に滑らそうとしても、ESPの前ではことごとく敗北してしまうので、振り回して遊びたいという方には物足りないかもしれません。
 そうそう、アスラーダさんの雪道試乗レポートで、「雪道でのスラロームで94が小回りが利く」というのも、ESPブレーキ制御の成せる技ということになります。しかし、フルタイム4WDでコーナーワークの限界領域が向上、そのうえESPが介入してきて横滑りを防止しているわけですから、ESPのコントロールの限界を超えたときの事を考えると・・・スピードの出し過ぎには皆さん注意しましょう。
 電子デバイスなので耐久性はまだ未知数ですが、今年はオフロードで積極的に使用してみようかな。
ESPのシステム構成
ESPの動作イメージ
written by oitaman.
Egress