ダートなら十分満足できる
グランドエスクード、パレットからの乗り換え
  巷では4代目の走行性能について賛否両論があるが、むしろ、どのような車でも自身の車両が走行できるか否かの判断能力をつける方が大切ではないか、と感じる。
 今回の4代目エスクードをいち早く購入した。 サスペンションは万人受けするようなファミリーカーや大衆車から言えば若干固め。 普通のアスファルト路面では良く地面を捉えているように感じる。
 別の表現をするならば、地面に吸い付いている感じ。 車高が低いのとホールド性のあるスポーティなシートが体を支えているのも相まって、先代のエスクードから言えば車体のロールは滅多に感じない。 ワンディングが楽しくなるような走りになっている。
 車重が軽いので、1600ccと小さい排気量ながらよく走る。軽いアクセル操作ですぐにトップスピードまで持っていける。
 ゆくゆくはターボ仕様が出るとのことだが、車格や車重が変わらなければ、はっきり言って必要ないと思う。 ターボ時のノイズや燃費を考えれば、NAの方が走りがマイルドで高速道路も含めて普段使いならこっちがよっぽど良いのでは?と思う。
 ALL GRIPのAUTOでも十分加速はしてくれるが、さらに加速が欲しいときはSPORTモードにすれば、自分の意図したときに加速できる。
 国内のスズキ初となる6速ATを搭載した4代目エスクードはパドルシフトでもギアチェンジができるが、車両側が適切でないと判断したギアには切り替わらないようになっている。ATシフトレバーに「M」があり、通常は「M」に切り替えてパドルシフトで操作するが、「D」でもシフトチェンジができる。
 ただ「D」時にはパドルシフトでチェンジしてから一定時間ギアチェンジの操作をしないとAUTOに戻ってしまう。 下り坂でのギアダウンではすぐに切替えができるので便利だが、それ以外の用途は今のところ見出せていない。
 しかし、高速走行中のエンジンノイズはとても静かで、これは6速ATの恩恵を受けている。
 
 納車当日はあいにくの雨天だった。真夏のゲリラ豪雨以上の大雨だ。よく雨が降る私の地元でも年間に数回あるかないかの大雨。しかも12月に。
  案の定、路面の轍には水があっという間にたまり、ちょっとスピードを出そうものならば普通ならハンドルを取られ、タイヤが浮くのもも簡単に分かるが、このエスクードはとても安定した走行ができた。
 ヘビーのクロカンユーザーには煙たがられる様々な制御システムがよく働いている証だと思う。 そのクロカンステージは実走行していないので割愛するが、この車両をヘビーな所に持ち込むつもりはない。 もちろんクロカン性能を先代のエスクードと比較することも。
 私の場合、アウトドアでよく行く、河原にある砂利や小さな石が敷き詰められたところが走破できれば十分だし、そこは難なく走れることを確認した。
 実走した河原はALL GRIPのAUTOでも走破できたが、少し深い砂地などによってはスタックはしないが、一部タイヤが空転。SNOWモードに切り替ると軽々と走破できた。また、LOCKモードではこのような難易度の低い河原は全体的に何の心配もなく走行可能だった。
 仮にタイヤがATやMTであればなおさらであろう。 未舗装のステージでの走行はまだこれくらいなので何とも言えないが、これからもっと様々な場所で検証をしていこうと思う。
 かつて2世代前のグランドエスクードに乗っていたが、副変速機付の直結四駆から言えば気持ち的に不安は残るが、そこはスズキの技術の進化を信じたいし、人工的に造られたオフロードコースなどは除いて、国内で車両が乗り入れることのできる場所はそんなに心配する必要はないかと思う。
  
 私にとっては原点回帰、戻るべくして戻ったエスクード。 今度のクルマはあらゆる進化を遂げていた。
 今や環境や安全を謳わないと支持されにくい時代になり、そのユーザーを少しでも取り込もうと様々な機能が盛り込まれた4代目。 プラットフォームも変り、ダウンサイジングもされ、それに対して賛否両論が飛び交うのだが(笑)、スズキがエスクードの冠を被せる限りエスクードはエスクードだ。
 それでいいと思う。 むしろ、好みのクルマになったと絶賛している私がいるのも確かである。
 ただ、室内高が低く、趣味で乗っているクロスバイクを「立てて」載せられないことだけが残念だ。
 それでも購入したスズキさんが頑張ってお勉強してくれたおかげで、これまた大好きなオーディオ関連のパーツやカスタマイズをカーオーディオショップに施してもらい、インパネも車体色と同じ黒の純正パーツを購入でき、純正のロービームがLEDならば、ポジションやハイビーム、ウインカーまでをLEDに換装することができた(3代目エスクードの特別仕様車であった「SUPER SOUND EDITION」のエンブレムも取り寄せインパネに貼るという遊びも施した)。スズキさんには感謝感激である。



ESCLEV toppageへ - Go index -