2011年のこと、中学生だった私が学校からの下校途中、今まで見たことも無い形の自動車とすれ違いました。
 我が家は四駆の家庭で、父は初代エスクードを2台所有していたので、クルマと言えば「背の高い角ばった」ものだったのです。
 でもその日すれ違った自動車は、屋根が開いている! モダンでレトロなデザイン! 叩いたらブリキの音がしそう!という強烈なインパクトを放っていたのです。
 偶然にも、その車体は、私が乗っている通学用自転車と同じような色合いでした。
 調べました。1991年の誕生。うわー、父と母が結婚した年のデビュー。私なんか影も形も無い頃のクルマでした。あの色はラピスグレイと呼ばれていたようです。
 絶対、とまでは思わなかったけれど、あんな車に乗れたらいいなあという願望がその日生まれたのです。