2021年6月、福岡県で四駆とバイクのショップを経営しているウエストウインの島雄司社長から唐突な連絡が
 「良さそうな個体を落札したので、必要書類を送りますね」
 一体何事かと、島さんと交流している父にたずねたら
 「おー前いつになっても腰を上げないから。もたもたしてたら一生乗れないぜ」
 免許をとってからずっと、父のエスクードコンバーチブルを使っていた私ですが、フィガロのことを忘れたわけではなく、どうやって探せばいいのか、その手段がわからず、いたずらに年月を浪費していました。
 父のコンバーチブルも91年式で、初登録15年目の中古車を手に入れたもの。対するフィガロはもう30年目で、確かに今を逃したらこの先どうなのかわかりません。
 こうしてやってきたフィガロは、周囲の人々が驚くくらい車体の状態が良好でした。けれども、正常に動くまでには島さんの苦労なくしては得られなかったということです。