遠くへ出かけて素敵な景色を眺めて美味しいものを食べて温泉旅館に泊まる。今までは鉄道に頼っていました。
 自分の運転で、連れて行ってもらうのじゃなくて、コースも予定もぜんぶ一人でまとめて、のツーリングです。
 でもすぐさま、父は
 「うーん、それは行って帰ってきてだいたい1100キロだね。往路の最初の立ち寄りまでは夜通し走って、あとは刻んで車をいたわることだね」
 と脳内シミュレーションしてしまうつわもの。私にしてみれば1100キロという道のりの長さも時間もピンとこない。
 ひとつ誤算だったのは、一泊目の旅館のサイトにおひとり様プランがあったのに、予約を取ってくれない。仕方ないビジネスかーとあきらめかけたところへ、
 「あたしを連れていくのだ!」
 おねーちゃんの挙手でいろんなものがうまく進みました。
 フィガロはもう31年前のクルマ。真夏日の道中へばらないかなあという心配をよそに、山形県をほぼぐるっと巡ることができました。
 ほんとに1128キロの道のりでした。おそるべし父・・・