ESCUDOME
愉快なコンセプトモデル

 東京モーターショウに参考出品されたコンセプトモデル「ESCUDOME」。エスクードとドームテントを連結した、そのまんまの仕様がネーミングとなっている。
 大径タイヤとメッキホイール、メカニカルウインチを装備したオートエキスポのグリルガード、組み込み式フォグ・ドライビングランプが、実物として初めて登場した。ルーフキャリアはコンバーチブル対応のものが組み付けられ、テント収納用トランクを搭載している。
 これと前後して、エスクードのカタログにもスーパーデザインコレクションとして、ヘリー・ハンセンに採用されたキャリア類と共に、このガード・補助灯が短期間ラインナップされた。ただ、これらのパーツ類は当時、オフロード専用部品(法規上、公道では使用不可という扱い)で、構造変更をとらなければ装備できなかった。そのためか、人気は高かったが、カタログ落ちまでは半年程度であった。
 ESCUDOMEではこれ以外にも、コンバーチブルをベースとした樹脂製トップとリアガラス(後にレジントップに発展する)、ドームテントへの空気圧送システム、テントを後方に展開する関係から排気系の取り回しを変更した左サイドへのエキゾーストパイプの張り出しなど、ユニークなアイデアが沢山盛り込まれている。
 しかしこのモデルの開発担当者がどの部分をニコニコしながら作っていったかと言えば、ドアにマーキングされている剣竜のシルエットと、「Back to thenatuer」のメッセージではなかろうか。