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お宮横丁の軒先と言えば、あの富士宮焼きそばをはじめ地元生産の豚肉料理や虹鱒バーガー、最近は富士宮餃子に富士宮おでん・・・と、なんだかなんでもありの様相を呈して、しかしそこに人気が集まっている。 「うーん、焼きそばだけでも味付けの異なる店がこんなにあるのか!」 「虹鱒より豚の角煮バーガーを、お店で勧められましたよ」 「地酒の試飲セットにするか、静岡茶ブレンドのハイボールにするか」 エントラントは、まず腹ごしらえをしながら買い出し品目を考える。考える一方で、みんなはいったい何を買い出すのかの推理も展開する。ジョーカーは、スタート時にくじ引きされ、ジョーカーと主催者だけがその正体を知っているが、ジョーカーが何を選ぶかは主催者にもわからない。 「まさか、ジェラードを買って夕方まで持ち歩くということはないよねえ」 「それを言ったら、焼肉だってさめちゃうし」 「やっぱり富士宮焼きそばのカップめんが有力か」 と、ここまではよかったのだが、エントラントは考えすぎたのか、お腹が満たされて思考停滞したのか、ふたを開けてみたら全員がまったく違う品物を買い出していた。この時点でジョーカーの優勝が確定してしまった。 「しまった、一人くらいかぶると思ったのに」(焦る主催者) ジョーカーを引き当てていたのは、sugiさん親子。買い出されていたのは「駿河湾の桜えびせんべい」であった。sugiさん親子は買い出しトライアル第1回目、第2回目を連覇しており、最多優勝者となった。恐るべき引きの強さと、意外性にあふれた買い付けのセンスである。 しかし、発想は面白かったはずなのだが、買い出しフリーにしすぎたのかもしれない。一瞬で勝者がわかってしまうこのルールはさらに改良の余地があると、主催者側に反省点が残った。 |
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