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「し、少佐ぁ。味方の陣地はまだですかぁ?」
「もうだいぶ歩いてますけど、本当にルートはこれで良いんでしょうね?」
「ふん、認めたくないんだよ。たとえ子供じみていてもな」
「あっ、やっぱり道に迷っているんだ!」
「たかだか直径6kmの筒のなかを回転方向に直進していて、どうして迷うかなあ・・・」
「少佐って、けっこう運がないよね」
「うるさいぞ、私を誰だと思っているのだ?」
「誰って・・・その台詞の色で見え見えですって」
「そうそう、かつては“らべんだいざー”と呼ばれた男なんでしょ?」
「好かんな。そういう、初めて見る人に理解できないギャグというものは」
「そんなことより、腹が減りましたよ。少し休みましょうよ」
「賛成でーすっ」
「やれやれ・・・新兵を抑えられんとはな。仕方がない、状況は昼飯だ」
「よーし、レーション出せ」
「おいらのバックパックを開けてくれ」
「おい、なんかこれ、教科書が入っているぞ」
「なんだと? V作戦の機密ファイルを奪取してきたはずだ。ちゃんと捕獲したんだろうな?」
「いやーそれが、どうも間違えているようです」
「冗談ではない! 今さら手ぶらで戻れると思うのか!?」
「晩餐、無駄になっちゃいますよねえ」
「心配ないですよ。つくばーどの芽はちゃんと摘み取ってありますから」
「え? そうなの?」
「そうか。それなら安心だ。しかしそれらしきものは見あたらんが・・・」
「これですよ、これ。バックパックにささっているでしょ?」
「こ・・・これは・・・つくしではないか!?」
「つくばーどの芽、だからTSUKUSEED、なんちゃって」
「おおっ、なるほどなーっ でもそれだったら芽じゃなくて種だろう?」
「この際細かいことは気にするなよ」
「き、きさまらーっ! なぜたーっ!!」 |