行ったことのある人ならわかると思いますが、地平線を(実は一部分水平線も)眺められるピークと広い駐車場。バイク好きも車好きも、山歩きの好きな人も、ベースキャンプに最適のところ。
 天狗の森は、つくばーどイベントでおなじみの、基地の裏山です。その天狗の森、裏山の第四駐車場にはフォレストハウスという売店があって、地元の特産品やソフトクリームなどを販売しています。
 ソフトクリームは紫芋や野いちご、栗など、季節ごとに味が変わっていて、密かな人気を博しています。そのソフトクリームを食べに行こうというプチオフが、メルセデスのSLKに乗る2A3さんが毎月第一日曜日に開催しているイベントです。
 うわー、そんなのがあるなんて知らなかったよ。と思ったら、2006年の6月から始まったオフ会なのだそうです。つくばーど的に言えば、異種格闘で、
 「どんな車でも参加OK、どた参もOK」(2A3さん)
という、自由闊達な集まりで、朝からおじゃましてみたら、あれよあれよという間に関東各地のナンバーのいろんな車が次々と、裏山のワインディングを駆け上がってくるのでした。中にはオフ会初体験の人や、静岡の別のイベントから駆けつけ。という人もいました。
 「茨城県人会のオフ会をやろうと、5月に大洗で集まったときに、天狗の森が話題になって、始まったんですよ」
 イベントを一緒に立ち上げた、イプサムユーザーのくわさんが、成り立ちを話してくれました。ソフトクリームを食べて、歓談して、愛車を眺めて、撤収時にはゴミ拾いを行うのが、毎回のメニュー。そこが素敵であるし、思いっきり地元民としてはとてもありがたいことです。
 もう一つの新鮮な印象は、普段はすれ違っていてもまったく気づかなかったであろう、同県ナンバーの人たちと、わずかな時間ながらお話ができたこと。あら、そこ知ってますよ。とか、行ったことありますよ。などと、どこかでまた、ばったり再会しそうな話題が盛りだくさんだし、ジャンルの異なる車をいっぺんに見学できるのも面白い。
 そして、このプチオフは、2時間弱の短い枠で流れ解散になるのですが、それはプチオフの解散ではなく、それぞれの参加者の、第一日曜日の始まり。なのだと思えました。ここからツーリングに出かける人、次のイベントへ掛け持ちする人、仕事へ復帰する人。いろいろな日常が、天狗の森から走り出していくのでした。