☆Respond デューラーA/T693の応答性



 デューラーA/T693は、すとらいくらすかるが月への距離を走りきった頃に215−70R16サイズを使用したことがある。オールテレーンとしてはごく普通のタイヤで、オンロードでの乗り心地はロードノイズも微細なごとごと感も皆無ではないが、もうA/Tタイヤに身体がなじんでいるから、ラフロードも含めて及第点。転がり抵抗はH/T684に比べて格段大きくなった。
 今回の693は、扁平率が75で15インチ。組み合わせているホイールのこともあるが、1600ccではここまでが限度? に思えるサイズ(数値の変更で、まだ選択の余地はある)。見た目の収まりは非常に良い。ただし、スペアタイヤに関しては、古いエスクードにはリアパネル側にストッパーが張り出しているため、これがタイヤを押しつけ、サイドウォールを歪ませるばかりでなく、タイヤした半分はパネルに密着してしまう。ブラケット側のボルトを延長するか、ブラケット取り付け部分にスペーサーかゴムブッシュを挟ませた方が
良さそうだ。
 215−75R15サイズは、タイヤの肉厚があり、オンロードでもラフロードでもゴツゴツ感が少なく乗りやすいが、コンバーチブルではオンロード走行時の抵抗が大きい。
 75扁平率は、ドライコンディションでの印象としては、フラットダートや林道レベルであれば、過不足無く走れる。しかし走り込むにつれ、オンロードではアクセルオンでの抵抗が強いことが顕著となってきた。舗装の歪みや轍にも、ハンドルを取られやすい。ウエットコンディションでの性能は、通常に走る分には問題ない。凍結路でも同じような感覚で扱えるかどうかは、ちょっと自信がないが、圧雪路の四駆なら、ある程度は走れそう。ただしスタッドレスとは根本的な異なるため、無理は禁物だ。 
 未舗装路では、オールテレーン性能が遺憾なく発揮される。土、砂利でもトラクションは得やすく、むしろ舗装走路面を走るよりも扱いやすい。ただし、枯れ葉が敷き詰められているような急登坂では、一時停止した後に再発進させようとすると、FRではホイルスピンしてしまう。もちろん砂利の登
坂では問題ない。
  意図的にやってみると、松葉の敷き詰められた下りの急登坂に至っては、Pレンジに入れてパーキングブレーキを引いた状態で、車体がずるりと前方に滑り出した。パーキングブレーキは、それなりに引き代があったが、登坂路での停車は、そのようなことも起きる。
 なお、ノーマルサイズに対して24mmほど大きなタイヤサイズのため、ノーマルの足回りでも約10mm強、クリアランスは上がっている。