☆Recruit   新人ドライバー


 春、大学生となった霰だったが誕生日が12月のため入試期間中には自動車教習所に通えなかった。
 そのため大学最初の夏休みを利用し免許取得に臨んだのだが、7月と8月が部活動の合宿や遠征で時間が取れないという。
 仕方なく隣町の教習所だというのに「宿泊型短期教習コース」で2週間以内に卒業、その勢いで本試験までクリアさせるという荒行のプログラムとなった。
 それはいいのだが、週末に帰省すると本人がいる。あと2時間で授業なので乗せていってくれと言う。
 な、なんのために併設ホテルのシングルルームを借り受けているのだっ。と思っていると
「外泊申請してきたよー」
 というわけで、教習所支給の食券も不意になる。これで教習時間オーバーなんかしやがったら・・・という危惧をよそに、彼女は2週間で教習所を卒業し、
「明日の本試験を受けるので、免許センターまでお願いします」
 かくして翌日の夕刻、助手席と運転席が入れ替わってエスクードは走り出すのであった。
 しかしBLUEらすかるはいろいろと癖のある挙動付きなので、ビギナー向けではない。その後はもっばら、ぷらすBLUEで慣熟運転をしているが、一連の写真はこの年の暮れに帰宅してきたときのもの。
 家内がいなければ、まだまた2台で連れ立って出かけられるわけではない。