羅須軽小僧 ニセコ通信


羅須軽小僧・華飛は、一面の銀世界にたたずんでいた。
彼の冒険は静かに始まっている。
どこへ往くのかは誰にも、いや彼自身にもわからない。



   2004 如月




 暦はもう2月も終わる日曜日。
 でね、今日はとても特別な日。
 4年に一回しかなくて、しかも28年に一回しかない日曜日なんだ。
 でもでも、もっと特別なのは、ボクのたいせつなお嬢が、ここのゲレンデで大回転のトライアルに挑むんだ。
 大回転って、ものすごくめまぐるしいんだよ。
 ターンを決めたときのお嬢は、とってもかっこいいよ。
 転んだっていいから、ゴールめざしてがんばってほしいな。
 ボクはお嬢を見守って、風の向きや強さを調べるために野山に出て観測しているんだ。
 決して遊んでいるわけじゃないよ。
 



定山渓温泉だよ。
足だけを浸ける足湯は、靴の中で冷たくなった
指先がとてもあたたまるんだ。
 ボクやが友だち浸かると
露天風呂になっちゃうんだけどね。