2008年6月 フラッグシップ
すべての旅が 冒険になる
 「全てを一新」し、2005年にフルモデルチェンジした3代目エスクード。そのマイナーチェンジはドラスティックな変化をもたらしました。
 シルエットの変更はほとんど行わずに、エンジンラインナップと走行性能に重点を置いた、3型への進化。直4モデルは2400ccへ、V6モデルは3200ccへと拡大され、エスクードシリーズは名実共に小型車の枠を取り払っての登場です。
 ライトウエイト・コンパクトボディのクロスカントリー4WDとして誕生してから20年。カタチは原点回帰と言いながらも、スケールは拡張され、その一方でオフロード走行性能はダートランナーへ絞り込まれたと言っても過言ではないでしょう。
 それは市場が求めた声に応じたもの。長くエスクードを親しんできた者だけにではなく、より広いユーザー層へ、冒険へのいざないを示した姿だと思えます。
 だから、なんとなくちぐはぐな、未完成のパズルのような印象が先に立つ。ニッチではなくなり、世界戦略を掲げたこのモデルには、立派になったものだとつぶやきながらも、かつてのときめきを感じない。有り体に言えば、それが初代モデルに馴染んだ者の答えなのです。
 しかし、乗ってもみないでそんな戯れ言を言えるものでもない。乗ったら乗ったで、ころっと意見が変わるかもしれないし、ナンダコンナモノとぶん投げるかもしれない。
 いずれ、エスクードを乗り継ぐ上で避けて通れないモデルであるなら、おっかなびっくり乗ってみようじゃないですか。
 かくして、3.2XSは、まさかの展開でつくばーど採用第7番目のエスクードとなるのです。