つくばーど7号車として
あらためての第一印象

 長くなりそうな前置きは割愛し、数日間という短い時間ながら、3.2XSはつくばーど採用7代目のエスクードとなりました。
 幌車・ぷらすBLUEでこれを借り受けに行き、乗り始めたわけですから、どこをどう進化させたらこんな車になるんだ? と眼を丸くすることになります。夏に試乗して、基本的な性能は体験しているというのに、17年前のエスクードとは何も比較できない別次元の車です。
 室内の静粛性が、どの世代のエスクードも追随できない高レベル。独立懸架式サスペンションの、ストロークはともかくなかなかのしなやかさ。当然だろうとつぶやいてしまう、3200ccのトルクと、慣れるのに少し時間のかかった電子制御スロットルの踏み加減。
 ずっと初代モデルを乗り継いでいる身にとっては、あまりにも乗用車然としていて面白みがないものの、快適さに関しては、もう参りましたの一言に尽きます。
 しかし車外へ出てみると、やっぱりSUZUKIのV6(設計はGM)。がさつと言ってしまっては失礼ながら、6気筒あるシリンダーからのメカニカルノイズは聞き慣れた“それ”で、そういうところで安堵してどうすると苦笑するのです。
 自発光式メータの白色は慣れましたが、それ以外のパネルイルミネーションの赤は、ものによっては見にくいことと、趣味的に品がない。
 マイナーチェンジで微少変更されたフロントバンパーからグリルにかけての新しいラインは、生理的に受け付けない。
 バックドアの開閉が、1型のような段階式でなくなっていることには、逆に不便を感じる。
 エンジンルーム内のECUユニットがなんとムキ出し(1型に対してカバー省略)というのが許せない。そういったネガティブ評価部分もあります。
 しかし、意外と取り回しのしやすいディメンション。なにより全席ともゆとりがある(アップライトにしたかったのだが、シートポジションは合わせにくかった)など、この大きさに関しては必然だったのだと感じます。
 4名乗車、その荷物、人数分の折りたたみ椅子、厚手の毛布2枚は、リアシートをリクライニングさせてもすっぽりとラゲッジスペースに収まりました。
 相変わらず馬鹿だと思われるでしょうが、つくばーど7号車として、「らいのす」という名前が付けられました。そのくだりは別項にてまとめてありますが、河馬、と呼ばれるよりは犀のほうが、まあかっこよろしいかと。