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夕方から鳩尾の辺りがしくしくと痛みだして、21時過ぎにこれは耐えられないというレベルのピークに達し、呼応した胃袋からも逆流の嘔吐。雫さんと霰があちこちの救急外来と診察可能かどうかの交渉をしているところまでは覚えている。 | |||||||||||
朦朧としながら県立の総合病院に連れていかれ、診察を受けたがその過程はほとんど記憶できていない。触診、心電図、レントゲン、CTスキャンを立て続けに行ったらしい。 「胆石です。5ミリくらいの。ちょっとやば目な場所にあるのでまずステンドを入れて胆管の流れを確保しますが、稀にあります周辺を傷つけて重篤化するケース」 これは雫さんが聞かされた説明。 「そうなったらそれまでです。やってみなくちゃわかんないでしょう」 と、彼女はドクターに言ったらしい。一応失敗のことも説明するからね、程度にしか受け止めなかったという。 なんとなく意識が回復したのは内視鏡処置の準備の際、咥内麻酔とマウスピースを噛まされたときだった。が、ステンド挿入処置に伴うあの不快極まりない感覚を覚えていない。 目が覚めたときは六人部屋の窓際のベッドの上だった。 年の瀬というのに病室はなんとも暖かい。これは日中は陽射しが加わって暑くて寝ていられないかもとどうでもいいことを考えているとドクターがやって来て 「CTのあとどの時点でかわかりませんが、石が砕けて動いてしまったようです。ステンドの必要も無くなりました。あちこち傷つけたりしなくて済んでよかったです。ただ、諸々複合影響で膵臓も負荷がかかっているようでそちらを診ますから、年越しはこちらでですね」 経過がよければ元日の午後に退院できるそうだが、悪かったら今週いっぱいは戻れないとか。 点滴につながれ痛み止めもそこから投与され、時々巡回してくるナースに血圧やら血糖値やらを量られ、同室の老人たちのうめきやら怒鳴り散らしやら寝言で歌う声を聞かされもうほとんど寝てられない状態。 まいったね新年早々。 |
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