SSレイドをそれぞれ攻略に出ているTA01Wさんとricoさん夫妻と、新月さんと風花さん夫妻。
 餅つきの準備に忙しいAMGさん親子。
 年末の仕事を片付けて北上するsuuuさん。
 ESCLEVタオルの企画デザイン仕上げを終え現地に向かうコムロさん。
 そして、つくばーど基地では一向に進まない大掃除が停滞しているさなか、新潟港に上陸したかわねこさんは一路茨城を目指し上記の面々と合流する前に旧テラノ乗りの仲間と落ち合い、地平線を見渡せる高台へと案内されていた。

 「晴れていたらいい景色だったんでしょうね。流れ解散になって、まだ上の方に道があるんだなと行ってみたら、『天狗の森スカイロッジ』って看板があって、自分がどういう状況でどんな場所にいるのかがようやくわかりました」

 なんじゃそりゃーっ。 なんではじめにそこにたどり着いた時点で連絡入れないのさーっ。
 要するに、基地とは直線距離で数百mのところに連れて行かれていたらしい。かわねこさん、毎回話題に事欠かない登場をする、年忘れ夜会が、それから約3時間後に始まった。
 その、平たく言えば夜会参加の1人としては迷子に等しいかわねこさんから、北海道土産が「救援物資」という笑かし名目で配られるのは、笑っちゃ悪いけれど笑うしかないのである。
 そして当人は雨男疑惑を否定するが、実はかわねこさんが石岡の地にやって来る日は、どういうわけか雨なのである。
 彼のエスクードをじっくりと撮影できないのは、この天候のせいである。

 夜会の話題は取り留めもなく展開する。まずは来年制作するESCLEVの記念タオルを何色で決めるかを検討し、suuuさん提案のマゼンダがいいねという結論に達した。女性陣にも意見を聞いてみる。

 「それってどんな色合いなんですか?」
 「仮面ライダーディケイドのアーマーの色」
 「わかるかそんな例えでーっ」

 もちろん真面目な情報交換もする。来年出てくるVITARAの直前情報だとか、その昔注目されたファラオラリーのセルボとエスクードの逸話だとか、来年の不確定要素だらけの展望だとか。
 それにしても、かわねこさん上陸の日時があと3カ月早く確定してくれれば、天狗の森のロッジを押さえることも可能なのが、毎年の心残りだ。なぜなら、飲食店で開く夜会にはお開きの時間を設けなければならないから。
 それだったら来年夏場あたりに、こちらから北海道に出かけるという手だてもあるんだよねと、対話は弾む。

 明けて12月30日。かわねこさんは再び天狗の森の迷図に突入し、高台から逆転層の中へと林道を駆け抜け、つくばーど基地に到着した。
 だってね、天狗の森にまで来ていながらお茶のひとつも出さずに出発させられないではないか。
 折しも震災被害からのリフォームも完了し、大掃除を突貫で片づけさせたところなので、外房経由・内房泊りで本栖湖を目指す(それもまたなんちゅー迷走ぶりか)かわねこさんを、むりやり寄り道ルートに誘い込んだ。
 日本列島には最強クラスの寒波が来ているが、つくばーど基地は大気の逆転層に守られぽかぽかの陽気。かわねこさんを招くのには絶好の日よりだ…