杉野沢温泉の迷宮


 妙高のつくばーどでは定宿としてお世話になっている「空とブウサギ」は、なぜか「ぶ」の字がカタカナ。もちろんその理由はあるのですが、事を面白くするためには、そういう部分は内緒にしております。もっとも、そのような気を回さなくとも、この宿は充分に不思議な宿で、ドアを開けると階段がいざない、最上階に行くためにはフロアを「下りなければならない」。外から建物を眺めていると、その部屋にどうやったらたどりつけるのか不明な窓が明かりを灯しています。ことしも、今まで存在を知らなかった部屋を発見し、思わず見取り図を確認する始末。
 それ以前に毎年宿泊しているにもかかわらず、自分の泊まる部屋が発見できず、建物の上から下まで右往左往する幹事という図式が、夜中の館内で発生していました。誰も見ていないからピンと来ないと思われますが、当人は明らかに遭難しかけているわけで、かなり必死です。半ばあきらめて宴会部屋で寝ようと覚悟し、24時間入れる風呂に行ったら偶然にも隣室のsugiさんと出くわし、部屋の位置を聞くことが出来ました。これで難を逃れることができましたが、対照的なのがTA01Wさん夫妻で、なんとトランシーバーでお互いの位置確認をやっていたそうです。なるほどその手があったか!
 そのような事態が起きる数時間前、参加者一同は最上階(でも実際には、さらにその屋根裏部屋が存在し、しかも檜風呂までもが設置されていたりする)の通称“宴会部屋”で二次会を開催。まったりと呑み会をしながら、飽きることなくエスクード談義と情報交換を繰り広げていたようです。
 ・・・「ようです」ってなんだよ?


出勤途上の立ち寄り参加


 みっともない話ですが、毎回どうしたことか、記憶が途中で途切れています。要するに二次会の最中、酔っぱらってもいないのにいち早く寝こけているのが幹事であるらしく、毎年必ず、無防備きわまりない寝相の写真が、参加者から送りつけられているのです。ことしは、のまどんさんに状況証拠を物的証拠として撮影されてしまいました。おかしい、とにぃさんとコムロさんも宴会部屋で寝オチしているのに、何故幹事だけ狙われる・・・?
 翌朝。長野市と妙高・杉野沢は、早朝の車の移動で約1時間ちょっとの距離。市内から市内への通勤の途上にここへ立ち寄るということは、もはやちょっと途上とは言えない長い距離の大回りです。早朝、通りすがりの正義の味方さん(背が高い! そしてハンドルも長いぞ)は、その日の仕事の前に、わざわざ杉野沢まで顔を出してくれるという律儀な初登場となりました。
 乗ってきたのはTD01W、カタログモデルのノマドです。律儀といえば、初日の集合場所に、新潟から長野市へ所用で出かける途中のLooplineさんも駆けつけてくれております。そういえば、現在は常連の青影さんも、初参加のときには2日目の早朝にやってきてくれたものの、出かけた林道が落石で通行不可能という申し訳ない思いをさせてしまったことがあります。そして今回、我が家の長女・霰が学習塾の試験日とぶつかってしまい、17時には教室に放り込まなくてはならない事情が重なりました。このため2日目の笹ヶ峰から妙高小谷線や、斑尾山などの林道散策もキャンセルし、早々に撤収という困ったオチに・・・
 
 


また来年 次回は再び林道三昧に


 妙高ツーリングを機にTD94Wの車高を上げる決意をしたおいたマンさん、翌日は(祝日なのに)仕事でありながら、日帰りでも岐阜からやってきてくれるakiさん。毎回ご夫婦で仲むつまじく参加されるもかぞうさんたちと、新潟県で開いているつくばーどは、こうしたエスクードユーザーさんたちのおかげで、形が出来上がりました。
 つくばーどイベントは、あちこちの地域でやっていることはやっていますが、特定の一カ所を定番で開催できるというのは、今のところ岩間と妙高だけ。岩間はほぼ無理強いに近いような気がしますが、林道があってうまいものがあって定宿のある妙高は、成功させてもらえたなと感じます。そういった素材は、なんといっても参加者があって初めて活きてくるものですから。
 5回目の開催は、幹事の時間的都合によって、2日目の予定を何も組まずに流れ解散としてしまいました。これが反省点と心残り。来年は大味にならないよう努力したいと思います。やっぱり林道ツーリングは、とん汁との両輪の輪ですから、2日間にわたって楽しめるルートを組み立てたいですね。
 紅葉とのかねあいも大事にしたいですが、3日間の連休に絡めようとすると、来年は10月第2週から第3週にかけての企画が理想で、紅葉には少し早いかも。また1年かけて、じっくりと計画を立てていきます。
 ともあれ参加者の皆さん、お疲れさまでした。次回をお楽しみに。