リポートを書き出すにあたって。
 2004年から定宿にさせていただいている「空飛ブウサギ」の内田オーナーが、この春に逝去された。15年前、初めて宿泊した折、何の予備知識もなく出かけて行ったら、軒先に1600ハードトップのエスクードが置いてあった。
 それが内田さんとの出会い。
 ご夫妻には夜遅くまでエスクード談義にお付き合いいただき、「なんならここの玄関前に20台くらい並べちゃいましょうか」という一言から、今日まで手厚いもてなしをいただいてきた。
 奇しくも今回、ESCLEVの公式イベントではなく、つくばーどとして初めてエスクード四代が並ぶことになったが、それをお見せすることはかなわなかった。
 せめて、内田さんが最後に愛用していたミニバンと並べて。というのがタイトルカット写真。
 遅まきながらご冥福をお祈りしたい。

 

  つくばーどの括りでは初めて歴代エスクードが勢ぞろいした。
 しかもその1台が、岡山県からやってきたNewおだてぶたさんで「つくばーど初参加」。もう1台はおなじみのおいたマンさんだが「四代目エスクード初披露」。
 これだもの、ジンクス発動で雨決定。
 台風の直撃を日本列島の半分が受けるのだから逃げ場がない。
 こんな日に宴会やってる能天気なんて他にいないわという食堂風景。
 知るもんかよ。こっちゃ夏前から予約入れて計画していたんだい。

 
 今回の参加者
 
 ふっじいさん スバルサンバー
 SIDEKICKさん TD62W
 kawaさん TD54W
 s.Doさん  TD94W
 コムロさん TDA4W
 Newおだてぶたさん YE21S
 おいたマンさん YE21S
 雷蔵と家族 TD61W
 
 やろうと思えば妙高小谷線に分け入ることはできただろう。実は荒天は夜半から未明で、日中の風雨はたいしたことはなかった。
 しかし、行くべきでないときは行かない。
 そういう流儀だから。 
 結果、ほぼ写真は載せられない飲んだくれで盛り上がる。

 

 東経137度から東の道路網はことごとく通行止めか困難の夜が明ける。
 杉野沢は霧が晴れ青空が見え始めた。
 夜中に降り注いだ豪雨に洗われたエスクードを眺めていると、白い車体の3台は、3台それぞれ異なる色彩の白であることがわかる。
 空飛ブウサギの女将曰く
 「30年以上売られているモデルって、こんなに形が変わってしまうのに、名前は代々受け継がれているのがうれしいですね」
 そうこうしているうちに、関越道から通行止め区間の短縮が始まる。何もイベントがないのもつまらないので、第13回買い出しトライアルを出題して、妙高の街で迷子になってもらおうと企てた。
 もちろん、手慣れた面々からは次々と攻略の報が入ってきた。


 たちばなのとん汁も杉野沢の景色も、気づかない程度に変わっている。
 まあ、とん汁の味が濃く感じられるようになったのは、こちらが歳を取ったからなのだけれど。
 15年前から変わらず同じ四駆に乗っているのは、ふっじいさんとランドクルーザーだけとなった(と書こうと思ったのに今回はサンバー)
 ところが、2004年の第1回目を見直したら、SIDEKICKさんが当時着ていたフリースを今回も着ていた。これはちょっと楽しい出来事だ。
 台風も行ってしまった帰路、東の空に大きな月が昇る。
 月齢カレンダーを見たら、14日が満月で、その直前だった。満ちてくる月は、変わらず我々に味方してくれている。