その1週間前、風花さんがフジ・オートでMaroさんのエスクードを見かけたところから、この物語は始まる。修理明けの車を引き取ったMaroさんに、「ツェッペリンカレー食いに来ない?」とお誘いしたのが事の発端。
 かくしてそのやりとりを見聞きした人々は土浦に集まったり他所でサテライトしたりの、行き当たりばったりなつくばーどを構築していくのである。
つくばーどin土浦
もしくは 八年越しのつちうら伽哩物語 弐

2015.10.25
 Maroさんとの段取りを済ませ、岩手で仕事をこなしているとき、現在は首都圏在住だが熊本のエスクードОB、おさるさんこと「さほさん」が東北に休暇で来ていることを知り、土浦へ出かける直前、仙台で前哨戦のカレーライスを誘う。

 「了解です、石ノ森萬画館から仙台港に向かいます!」

 葛藤も逡巡もない即断の、実に颯爽たる連絡で、実は12年前に知り合っていながら一度もお目にかかったことのないさほさんと、偶然にもコンタクトすることができた。
 笑い話でしかないが、初めて会っているというのに昔話に花が咲くのだ。しかしこれがエスクード乗り。今回のつくばーどの「掴み」としては申し分ない出足である。

 「父は土浦カレーに対抗して横須賀青い月カレーを食べようとしましたが、辛すぎて半分で断念。残りは美味しく姉がかっさらいました」

 翌日、土浦市に出発しようとしているところへ、和邇お嬢さん妹からの着信。カレーライスよりもデザートテロのような写真が送られてきた。来月のつくばーどin津久井浜の準備で三浦半島に出ている和邇さんご家族が、サテライトのイベントを開いていた。
 このノリが痛快なのである。
 しかし、肝心の土浦には誰が来てくれるのか皆目見当がつかない。なにしろ金曜日に掲示板に書き出してのぶっつけ本番。新月さんと風花さん、AMGさん親子からは連絡があった。

 「私たちがMaroさんのエスクードを見つけただけでこんな大ごとになるとは」

 新月さんと風花さんはすでに「喫茶 蔵」に到着していた。彼らだけでも充分だろうと思っていると、

 「ツェッペリンカレーと厚切りトーストサラダ付きと、アイスティー!」

 突如現れたS.Doさんがにこにこしながら注文。さらに紅茶のシフォンケーキをたいらげる。これでパスタとあんみつを食ってくれたら完璧だなあとからかっているところへ、

 「駐車場いっぱいな気がしたので歩って来ました」

 と、仕事を途中で抜け出してきたコムロさん。続いて

 「うちの01R、少しノーマルっぽく直したよ。でも間違えてフロントにローダウンサス入れちゃって、息子にだめ出しされた」

 
AMGさん親子がやってくる。
 この顔ぶれで新型エスクードの話をしているところへ、

 「散歩に来たよー」

 TA01Wさんである。実は来週あたり、パパになる。
 この間、こし亀さんから

 「17時01分の土浦着で電車に乗りました」

 というメール着信。おいおい、18時で閉店だぞ、この店。それでも来てくれるのか、2時間半はかかるらしいぞ。律儀すぎるぞ。
 だがしかし、肝心のMaroさんが現れない。携帯に着信もない。もしやと思ってパソコン用アドレスのメールサーバーを開くと、13時に桶川を出発した旨の連絡が入っていた。
 それでもすでに2時間以上経過している。
 うわー、静岡在住のMaroさんだけに、圏央道で古河・境まではいいとして、そこから国道125号に出る地方道で迷子になったかもしれない。
 Maroさんは、途中経路はスムーズに移動していたのだが、桶川から圏央道に乗るまでの埼玉での渋滞でタイムロスしていた。これが1週間後だったら、新たに桶川インターが開通していたのだが・・・

 「すみません、土浦市内で一本道を間違えました!」
 
 
16時30分、Maroさん到着。その1時間後こし亀さんも無事到着。ラストオーダー直前であった。はらはらさせられたけれど、時間ぎりぎりまで面白い。あっ、それなのに談話の中身を書くスペースがなくなってしまった(いいのかこんなリポートで)