2005年9月から走らせているスズキエスクード、初代だが二代目のややこしい「らすかる」が、地球と月の往復距離を走り抜ける日がやってきた。
 人類にとってはどうでもいい出来事だが、僕の中では待ち望んできた瞬間。すると空模様までが「今日だ!」と告げてくるではないか。
 内房漂流はこうして唐突に始まる。

 海底トンネルから東京湾横断橋へ出ると、風速15m。湾には白波が立っている。
 気温は30℃、ラジオから梅雨入りニュースが聞こえてくるが、今日は真夏だ。いま、やらなくていつ走る?
 もちろん走るのは仕事でだが、このコンディションを逃す手はない。ざっと計算して、富津から圏央道ではなく千葉へ戻って東関東道経由で霞ケ浦へ走れば、帰宅時点で768800キロを踏破することができる。
 誤差は2キロ程度。なんとでもなる。
 内房は以前、いやというほど仕事で右往左往したが、今日は仕事も順調にこなせ、これほど気持ち良く走れる日は珍しい。
 内房漂流なら館山まで足をのばし外房へも行きたかったが、不要不急でうろつくわけにはいかないので、それはまたいずれ。
 とにかくBLUEらすかるは大役を果たした。