《つくばーど in JAXA》
 「JAXAって、なに? なんて読むの?」
 
「じゃくしゃ・・・」
 「そりゃいくらなんでもかわいそうです。ジャクサね」
 「どっちにしても聞き慣れない名前なんですけど」
 
「NASDAは?」
 「それ知ってる。ロケット打ち上げているところで、宇宙食を売っている!」
  NASDAこと宇宙開発事業団は、他の航空宇宙開発研究機関と統合されて、現在は『宇宙航空研究開発機構・JAXA』という独立行政法人の一つとなっています。H2−A国産ロケットの打ち上げや、国際宇宙ステーションISSの日本国モジュール建設、月面探査計画など、アメリカ合衆国のNASAほどではないにしろ、様々な宇宙開発に挑んでいるのです。
 その宇宙開発研究拠点の一つが、筑波宇宙センター。科学技術週間の行事で、各種人工衛星やISSモジュール『きぼう』のエンジニアリングモデル、モックアップを普段より手軽に見学できるということで、ブラインドレイドの練習の予習のようなつくばーどを開きました。


  かつて、笠間で待ち合わせというのに谷田部で降りていたり、谷田部で待ち合わせというのに水戸まですっ飛んでいった人だけに、学園都市のへんてこな道で迷子になるのではないかと心配していましたが、しかしブラインドどころか
 「筑波宇宙センターならわかる」
 と、Blackcat U-taさんは(寝坊をしながらも)、ヘライカのキセノンライトに換装したBMW318tiで颯爽とやってきました。すーさんのナビゲーションの賜です。あとからB13サニーも加わってのライトウエイトつくばーどです。
 不思議なもので、ロケットや人工天体なんかじゃ、子供たちには受けないだろうと思ったのですが、実物大のモックアップや精密模型は、意外なほどに興味の対象となったようです。
 その機器類にどれほどのリアリティを感じ取ったかどうかは定かでないものの、宇宙食を実際に食べてみて、アストロノーツの宇宙での生活が過酷なものだというイメージは得られたようです。
 ISSが頭上400kmの宇宙で完成する2010年、子供たちはまだ宇宙を見上げるだけのティーンエイジャーですが、その翌年から最初のメカニックであるオートバイには乗れるようになります。まさか、宇宙飛行士になりたいなどとは言わないでしょうけれど、スペースプレーンやステーションへとつながる一歩めになるのだと説明すると、女の子であっても目を輝かせます。
 ところでU-taさんは、センター内のPXにて宇宙食を買い求め、くじを引いたら三等を獲得。筑波宇宙センターオリジナルデザインのバスタオルをプレゼントされました。
 さすがだ。
 宇宙飛行士の資格を獲得してISSスタッフに抜擢されるってのもいいけれど(そりゃ過度の期待というよりすでに太陽系規模の親ばか)、こういう突発的な事象で幸運を引き寄せる運の強さを、子供たちには身につけてもらいたいです。