《どこをどう見てもアクマ「族」仕様》

 地底世界、地上侵略を謀るアクマ族。その思想と残忍さに疑問を抱き、地底世界を脱走した反逆者ザビタンは、討伐隊のイビルとガブラを、自らの行動を持って懐柔し、共にアクマ族と戦う仲間として迎え入れた。
 アクマ族の地上侵略において、人間を誘拐していた幽霊船をガブラが奪い取り、彼等「アクマイザー3」の移動要塞・ザイダベックとなる。
 ザイダベックには攻撃力は無く、アクマイザー3の長距離移動手段として使われた。その飛行速度は東京から北極まで数分で移動可能だ。変形前の幽霊船は、東京都内の地下のいずこかに存在する専用ドックに保管されている。ザイダベックを統括管理するコンピュータは、アクマイザーの問いかけに即答する戦略顧問の役目も果たしていた。また、船内には、ギャリバーA、B、Cと呼ばれるアクマ族専用の変形合体オートバイが搭載されている。ギャリバーAを中心に、ギャリバーBを左、ギャリバーCを右にフォーメーションを組む「トライチャージ」は、3台のマシンを合体させ、速度と攻撃能力の高い「ギャリバード」に変形する。
 どこから見ても不気味?なザイダベックの船体に描かれた模様が、誰が見てもアメリカナイズされている理由は不明である。さらにその上、ギャリバー、ギャリバードに至っては、見る者が見ればどうみても旭日旗のデザインがフロントカウルのラインとして用いられている。しかしアクマ族のセンスとは、いったいどういう基準で語られているのか。ギャリバー状態の時点で、既に怪しいのだが、ギャリバードはもう、田舎の暴走族のノリではないか。いや、この両サイドボートは、暴走族にさえ敬遠されるかもしれない。
 アクマイザー3はアクマ族を撃退する際、その命と魂を引き替えにしなくてはならなくなり、最後には封印されてしまうのだが、やがて正義の3超神としてよみがえった際、やっぱりこのマシンをベースにしたとしか思えないマシンで戦っていたようである。捨てる神あれど拾う神は無く、自分たちで拾ってしまうわけである。