《さあ、振り切るぜ!》
 警視庁風都警察署は、ドーパントによって引き起こされる怪事件に対抗するため、「超常犯罪捜査課」を編成し、若き警視・照井竜を課長に迎えた。
 この男こそ、風都の都市伝説に二人目の仮面ライダーとしてその名を刻みつける、アクセルのガイアメモリーを持つ人物であったが、彼は“Wのガイアメモリー”を持つドーパントによって家族を惨殺され、その復讐のために真犯人を求めて捜査に執着する刑事でもあった。
 彼がどのような経緯でガイアメモリーを手に入れたのかは定かでないが、園咲家とは別のルートで暗躍する謎の女・シュラウドによって、変身用ドライバーなどがもたらされている。このことから、風都の外にも「ミュージアム」か、さらにその背後関係の何者かが存在するようだ。ただしシュラウドもまた、ドーパントに対する復讐の念を抱いている節がある。
 アクセルドライバーをメモリーに続いて受領した照井は、深紅の鎧を身に纏う。Wに取って代わる仮面ライダーを意識していたが、左翔太郎とフィリップのハーフボイルド流儀を認め、協調する。こうして第2の仮面ライダー、アクセルが誕生する。
 アクセルのガイアメモリーには“加速の記憶”がプログラムされており、熱風を伴う超加速と同時に、鎧の装着者の形態を変化させる力を持つ。ドーパント追撃のため、アクセル自身がバイクモードへ変形し、あらゆる走行環境を振り切って爆走する。
 アクセルにはWのような母艦システムはないが、サポートドロイドとしてガンナーエーを召還できる。
 AIによって自律行動するガンナーエーはガイアキャノンと車体前部のドーザークローラーで中距離、ゼロ距離の支援を行うほか、バイクモードのアクセルと連結することでハーフトラック形態「アクセルガンナー」へと強化される。この形態では、自律支援或いは遠隔操作されていたガンナーエーの火器管制がアクセル側に委ねられ、ガイアキャノンもフルパワーで撃ち出せるようになる。
 アクセル自身が、まさに人車一体のマシンとも言える能力だが、ここまで極まるとライダーと呼べるのかどうかは、いささか疑問ではある。