三尾足りない気もするが

 『デザイアグランプリ』と呼ばれる秘匿された世界のサバイバルゲームがある。
 召喚された者は「仮面ライダー」のIDコアとドライバーによって超人となり、最後の勝者となればデザ神の座を与えられるというが、それは生き残れればの話だ。
 仮面ライダーはコアの種類だけ様々なタイプが存在し、グランプリステージ内で入手できるアイテムによってパワーアップや支援マシンを得ることができる。
 ギーツ、コードされた仮面ライダーがいた。白面の顔に真紅の隈取。狐をモチーフとする容姿の、マスクの下の素顔については言及しないが、グランプリ内ではしばしば、紅蓮のオートバイを使用する。
 アイテムの一つ、ブーストレイズバックルを使用し召喚する「ブーストライカー」だ。水素と二酸化炭素を反応させ、メタンを合成するメタネーションエンジン「BST-XM6000」を搭載する。
 強固な装甲と空気力学を両立するエアロブレイキングカウルの性能により、走行時の安定が制御され、最高速度は333km/hに達する。
 ボンバーエグゾーストを活用すると、余剰出力をテールユニットチャージさせ、爆発的な噴射を行い超加速をすることもできる。
 このテールユニットに特徴を持つ車体は、前輪を格納し赤狐型頭部と入れ替わり、四肢を展開した獣形態「ギーツモード」へ変形する。
 九尾の狐ならぬ六尾のギーツモードは、ライダーの支援態勢として自律行動が可能だ。油揚げが好物かどうかは定かでない。