《ロンリー・チェイサー》

  西暦2099年、人類は冥王星で異星人メタルロードとのファーストコンタクトを果たした。
  地球にもたらされたメタルロードの優れた技術は、地球文明を飛躍的に発展させる一方、メタルバトラーと呼ばれる人型兵器も開発され、第3次世界大戦が勃発する。
 地球人類を野蛮な種族と見なし、彼等が宇宙進出を果たすことを恐れたメタルロードは、地球をシグマバリアで覆い、地球人を大地に封じ込めてしまった。 


 
 傷害事件で服役中の無宇と、サイバー犯罪で収監されていた麻矢は、特務警察”サーカス”のボス、レイ・緑山と出逢う。
 無宇のドライビングテクニックと、麻矢のハッカー技術を高く評価したレイは、2人を条件付で釈放するという司法取引を申し出た。釈放の条件とは、サーカスの新鋭マシン”サーカスT・ガルビオン”のドライバーとして任務に就くことであった。
 大戦後の社会を混乱させ、世界制服を目論むシャドウが暗躍する時代。無宇と麻矢、そしてサーカスの戦いがここに始まる。


 シグマバリアの影響は電磁波を攪乱させ、大気圏突破も高高度飛行も不可能な世界へと地球を変貌させた。飛行技術はヘリコプターなどの低高度低速度に限定されている。
 大戦の終結後、地球は徐々に復興し、世界統一国家が樹立された。しかし、シグマバリアを解除することはできず、人類は航空技術を大きく抑制されていた。地球上ではその代替トラフィックとして自動車社会の発達が著しかった。
 ガルビオン/サーカスTは、この時代に生まれ、大戦後には一時的に放棄されていたたメタルバトラー技術を盛り込んだ6輪の大型自動車、ロードファイターである。特務警察”サーカス”が運用し、状況に応じて、メタルバトラー形態のガルビオンに変形して、シャドウのメタルバトラーを相手に戦いを繰り広げる。
 サーカスT形態時は最高速度380km/h、ガルビオン形態時でも150km/hの走行速度を誇る。
 主要武装は、内蔵式のショルダーミサイルランチャー、マニピュレータによる携行銃、防御シールドなどがあるが、格闘戦も得意とする。サーカスTとガルビオンの中間形態として、ロードアタッカーがあるが、ロードクリアランスが多少確保される程度で、主たる用途が不明。
 後に支援担当のガルビオンII(ゼクター)/サーカスIIIも投入され、ガルビオンと連携をとるほか、ガルビオンと強化合体するフォーメーションが完成する。なお、サーカスIIは移動指令本部兼トランスポーターがコードを割り当てられている。