《イシュザーク007》
イギリスのチームとして参戦していたユニオンセイバーは、トップドライバーであったナイトシューマッハの怪我による去就に見舞われ、後任にオーストリアの貴族にして大富豪の跡継ぎ、カール・リヒター・フォン・ランドルとの契約を果たす。
ランドル家がもたらす潤沢な資金の下、自社開発のエンジンに大幅なスペックアップが行われ、同時にカール専用の車体デザイン、製造も進められることとなった。それがイシュザークであり、ダウンフォース発生用のウィングに代わってローター駆動によるダウンフォースエフェクトをコントロールする。
第6戦ノルウェーGPでデビューしカールの非凡な才能とともに際立つ性能を発揮。デビューから2連勝を遂げる。
ダウンフォース対応型のウイングが装備されていないわけではなく、垂直尾翼にあたるメッサーウイングには、ブースト使用時に左右に展開してダウンフォースを稼ぐ機能があり、急減速時にはエアブレーキとしても使用される。
これらはユニオンセイバーが保有する高速サーキットでの技術の集大成だが、その一方でデビュー時のレースレギュレーションに存在したオフロードコース用のラリーモードには車高調性程度の性能しか採用されていない。また、後にライバル勢の一つであるシュトロプラムスと共同開発するニューモデルにおいては、ウイング機構などの継承は行われなくなる。
マシン構造C.T.S、前進6速後退1速の4WDS。全長4,647mm全幅2,248mm全高982mm。車両重量695Kg。
排気量5,000ccのサイバーサイクルエンジンV12-Sは最高出力1,850馬力/25,000回転。最大トルク150mkg/16,500回転を誇り、2015年シーズン中エントリーしたサイバーマシンのどれよりも速い最高速度503Km/hをマークしたが、後半戦に登場したスーパーアスラーダ01に僅差で最速を明け渡すことになる。