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《ファイアースペリオン−G.T.R》 |
葵自動車が2015年シーズンに投入したアオイスペリオンGТは、社内での予測展望により他チームに遅れをとっていることを早い段階で確認され、同シーズン後半戦のためのアップデート版が用意される。
マシンレイアウトはアオイスペリオンを踏襲しながら、V12気筒5000ccのサイバーサイクルエンジンは前作の1450馬力から1750馬力へとスペックアップが図られ、同時に車体重量も若干軽量化された。シルエットは前作に準拠しているが、ウェッジシェイプ化の強化やホイルベースの延長などを進め、時速435キロ台にとどまっていた最高速度を501キロまで引き上げている。ブースト能力もピーコックウイングからフェニックスウイングへと進化した。
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現場においてはチーム体制の変更やドライバーのスランプが重なり、デビュー時はその性能を発揮しきれなかったという。しかしながら実力派折り紙付きで、最終3戦では優勝、2位、2位に飛び込みアオイのプライドを見せつけた。
ちなみに最高速度の501キロはブースト未使用で叩き出している。車体を低く抑え、可変式リアウイングの効果がもたらされたものとみられる。
仮定の話をしても始まらないことだが、ドライバーの新庄直樹もまた優秀な選手だったが、サイバーフォーミュラエントラントの低年齢化にもかかわらず、風見ハヤトやカール・リヒター・フォン・ランドルのような才能を持つドライバーと、その体力やスタミナをサイバーテクノロジーでサポートするような新機軸のマシンが群雄割拠したことが、アオイフォーミュラにとっては誤算続きだったようだ。
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ところが葵自動車の底力はそれを静観していただけではない。
アオイスペリオンもファイアースペリオンも、ファイアースペリオンをさらに改良し登場する同GTO-15Bも、2016年の第5戦イギリスGPに投入するエクスペリオンのためのデータ収集というプロジェクトが隠されていた。
それだけではなく、葵自動車がフォーミュラシルエットではなくGТカーにこだわり続ける理由もある。それは市販車の販売計画という同社本業へのフィードバックであり、実際にスペリオンG.T.Oの名前で一般向け販売が行われる。
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