《世のため人のため・・・》

 無敵鋼人ダイターン3の操縦室を兼ねる、空陸両用ビークル。全長5・8m、動力は6気筒ガスタービンエンジン。
 パトロールと呼ばれていますが、乗っているのはシン・ザ・シティに居を構える私立探偵の破嵐万丈。探偵がこんな目立つものに乗っていていいのかと考えますが、ダイターンの世界の探偵という職業は、かなりアンティークなイメージの「肩書き」に過ぎず、むしろ裏の職業をカムフラージュするのに都合のいい肩書きなのだそうです。
 よって、破嵐万丈にはいくつかの顔があり、シティ郊外の大邸宅に住んでいるかと思えば、シン・ザ・シティの中核エリアとも言われる洋上人工島都市の超超高層ビルに持つオフィスで寝起きをしていることもあります。これは万丈の公私の活躍リーグの異なりであるらしく、彼は世界の平和と治安維持を秘密裏に遂行する謎の組織と契約関係にあり、そのエージェントとしてテロリスト集団や狂信的カルト教団と事を構える際に表に出ているのが、私立探偵としての万丈。
 そして、彼の真実の姿は、火星に本拠を持ち、人類征服のためにメガノイドを送り込んでくるドン・ザウサー率いるメガノイド帝国の野望をうち砕き、ある復讐を果たそうとする男。全高120mにも及ぶ巨大ロボット・ダイターン3の操縦者なのです。

 マッハパトロールはダイターン3とドッキングするため、小型戦闘攻撃機マッハアタッカーに変形し、動力もパルスイオンエンジンに交代して空を飛びます。万能火器キャリーガンを収納したキャリーケースをノーズに搭載。キャリーケースは飛行能力を持ち、万丈のもとに飛来します。マッハパトロールともども、万丈のブレスレットからの遠隔操作が可能。
 この二つの呼称は万丈のプライベートな使用のようで、ラピド・ポータという別の名称も存在します。噂では水中運用も可能のようで、さらには車体のカラーリングからマーキングに至るまでを発光素子によって変化させ、その用途に合わせてナンバープレートも擬装する装備が盛り込まれているとのことです。