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GGG機動部隊隊長であるガオガイガーが、必殺武器「ヘル&ヘブン」の多用によって心身のダメージが深刻化してきたため、グラビティ・ショックウェイブ・ジェネレイティング・ツール、通称ゴルディオンハンマーが開発された。
しかし、ゴルディオンハンマーが産み出す重力波活段ウェーブは、消去目標だけでなくガオガイガーにまでもその影響を及ぼし、使用状況下の事情も相まって機体の右半身を消失させてしまう事態を引き起こした。このため、重力波活段ウェーブを遮断する付属ツールとして開発されたのが、超AI搭載型ビークルロボット・ゴルディーマーグだ。ロボット形態、タンク形態、ガオガイガーとのコネクトツール形態へと変形することから、マルチロボと呼ばれる。
機体開発は従前から行われていたものの、実戦配備が唐突であったことから、超AIのインストールが間に合わず、超AIの思考パターンにはGGG作戦参謀であり機動部隊戦術顧問でもある火麻 激(ひゅうま げき)の人格をコピーした。大雑把で自尊心が強く、独断専行傾向の熱血ロボに仕上がったのは、いわば副作用のようなものだ。
単機で見るとGGG機動部隊随一のヘビー級。パワー勝負では重量負担の少ない超竜神にトップを譲るものの、比類のない装甲を誇り、ゴルディオンハンマーが放つ重力波活断ウェーブの固有振動に同調して緩衝する性質を持つ。
ロボット形態では格闘戦が唯一と言っていい兵力だが、タンク形態ではゴルディオンハンマーのエネルギーの一部を利用した大砲を利用できる。
ガオガイガーのサポート役として、いかなる戦局にあってもゴルディオンハンマーをガオガイガーに引き渡せることが、ゴルディーマーグに与えられた任務の一つである。タンク形態は、高い走破性能と高速移動を実現させたもので、この巨体ながら時速125km/hで走行する。
その走破性だが、意外に知られていない性能として、前部四輪、後部二輪の対地角度が、左右個別に自在に変えられるのだ。この駆動輪接地調整機能は、タンク形態時の駆動系が脚部と腕部に配置されているためで、膝関節、腕関節の可動範囲の応用によって、下腹をヒットしそうな障害をも乗り越えることができる。
さらには腕部の伸縮(拳ブロックをも活用する)によって車体後部をジャッキアップし、這い上がってでも障害をクリアする。実はゴルディータンクは“うつぶせ状態のゴルディーマーグ”で、対地障害攻略行動は、“ゴルディーマーグが腕立て伏せをしている”状態に近い。これも超AIのモデルとなっている火麻参謀の体育会系思考パターンの賜と言えよう。ロボ形態時には頭部に相当するセンサーユニットが車体後部の、しかも下側に位置していることは驚きだが、タンク形態時にはとりあえず“顔”はヘルメットパーツで覆われている。
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